2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧
『服従』ミシェル・ウェルベック / 訳:大塚桃 / 河出書房新社 ↑2017年文庫版出版。 時は2022年の近未来。 フランスで大統領選挙が行われようとしていました。 有力な候補者は、極右の国民戦線(党)マリーヌ・ル・ペンと穏健派イスラム同胞党のモハメド・ベ…
『湿地』アーナルデュル・インドリダソン / 訳:柳沢由実子 / 東京創元社 ↑2015年出版。 10年くらい前から『THE KILLING/キリング』をスタートとして北欧ミステリーが流行し出しましたが、もう今ではブームではなく確固たる一分野としての地位を確立しました…
『熊と踊れ』アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ / 訳:ヘルンハルメ美穂、羽根由 / 早川書房 ↑2016年出版。「このミステリーがすごい!」海外篇1位 これは実際にスウェーデンで起きた銀行強盗事件をモデルにした小説です。 3人の兄弟とその…
『天城一の密室犯罪学教程』天城一 / 日本評論社 ↑2005年版「このミステリーがすごい」第3位。 ミステリーを50冊ほど読めば、密室モノといくつか出会うことでしょう。 そこで 「密室トリックって他にもどんなのがあるんだろう」 という疑問が自然と頭に浮か…
もくじ 兼 発表記事リンク一覧 ( )内番号は発表順です。 (1)~(100)まではこちら (201)~(300)まではこちら 〈あ行〉 (189)『あゝ我らがミャオ将軍』1巻まつだこうた・もりちか / 徳間書店 ――社会主義国をカワイくギャグ化! (105)『アオアシ』15…
『Rosen Blood』石据カチル / 秋田書店 『空挺懐古都市』の頃から絵が抜群に綺麗で安定していると思ってました。 もはやこれが完成形だなと。これ以上はないだろうと。改善点が見当たらないと。 僕の目は節穴でした。 このマンガでさらに画力がアップしてい…
『鬼の又鬼のアモ』多田乃伸明 / 講談社 ↑2018年9月発売 敵は強大すぎるくらいで丁度いい。 相手は神。どう考えても最強の相手でしょう。 エンターテイメントとしてはそれくらいの無茶ブリがあっていいと思います。 神を倒すという挑戦は、山田正紀のデビュ…
『マヤ文字解読』マイケル・D・コウ / 訳:武井摩利・徳江佐和子 / 創元社 ⇧古本価格で2300円でした。 まず表紙デザインが良いです。 マヤ文字が刻まれていて凹凸まで分かる仕様になっています。(カッコイイ) 手ざわりで楽しめるのも、紙の本の醍醐味です…
『やがて君になる』仲谷鳰 / KADOKAWA ↑2018年9月に6巻まで発売 1~3巻を遅ればせながら買ったわけですが、コミックの帯に 「百合ブームの火付け役となった」 と書かれていました。 ブームなんですか?!寡聞にして知りませんでした。 BL(男×男)というジャ…
『高校アフロ田中』のりつけ雅春 / 小学館 <アフロ田中シリーズ> 「高校アフロ」は「アフロ田中」シリーズのスタートとなる作品です。 この後は「中退アフロ」➡「上京アフロ」➡「さすらいアフロ」➡「しあわせアフロ」➡「結婚アフロ」と続く人気ギャグマン…
『食戟のソーマ』附田 祐斗・佐伯俊 / 集英社 ↑2018年11月現在 31巻まで発売しています。 料理マンガというのは、料理の絵が上手くないと成立しない難しいジャンルです。 絵を描くことが上手い人も、その題材は主に人物や動植物や風景だったりします。 料理…
『ニルヤの島』柴田勝家 / 早川書房 ↑2014年出版。第2回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞。 日本人は宗教信仰習慣が薄いので、外国人と比較すれば「神」や「天国」、「地獄」、「死後の世界」などを本気で信じている人は少ないはずです。 でも物語などでそうい…
『あひるの空』日向武史 / 講談社 ⇧2018年11月16日発売。 いよいよ最終巻が近づいてきました。 次が最後の試合だと39巻で示唆されていたからです。 50巻では、その運命の試合の決戦前夜まで収録されています。 <高校生活> 高校の3年間は特別な期間です。 …
『血を売る男』余華 / 訳:飯塚容 / 河出書房新社 ↑表紙怖すぎません?ホラーじゃないですよ。 献血という制度は昔からあったわけではありません。 その意義や価値が世間に認められ、「必要なら自分の血を無料で提供してもいいよ」と多くの人が考えるように…
明日の情熱大陸は『進撃の巨人』の諫山創さん登場 予告ではどうやら最終話のネームに取り掛かる姿に密着したとのこと。 つまりもう間もなく『進撃の巨人』の連載が終了するということです。 マジか~・・・orz かなりショックでしたが、話の展開的にはそろそ…
『BE BLUES! 青になれ』田中モトユキ / 小学館 ⇧2018年11月16日発売。 <桜庭というキャラクター> このマンガで桜庭(↑表紙)というキャラクターが一番好きです。 傲岸不遜を体現する少年。 チビだし体力がないけど、ボールを扱うテクニックは天才的。 自分…
『ハッカーと画家』ポール・グレアム / 訳:川合史朗 / オーム社 「アイデアというのはゼロから生み出すものではなく、何かと何かの組み合わせだ」 ということを『シャーマンキング』の武井宏之氏がおっしゃってました。 確かにそうなのかもしれません。 ゼ…
『眼球堂の殺人』周木津 / 講談社 「〇〇堂シリーズ」の第1作目です。(メフィスト賞) 綾辻行人氏の「館シリーズ」に似せているのでしょうか。 解説によればトリックは先行例があるそうですが、僕は知らなかったので普通に楽しめました。 トリックを多く知…
『社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた』スディール ヴェンカテッシュ / 訳:望月衛 / 東洋経済新報社 「科学的である」ということは「再現性がある」ということです。 僕には偏見があって、文系学部の分野は科学的ではないのでは?と思っていま…
『ダスト』チャールズ・ペレグリーノ / 訳:白石朗 / ヴィレッジブックス SFのジャンルの一つとして「災害シミュレーションもの」があります。 小松左京の『日本沈没』や『復活の日』などがそうですね。 (他にも多くあるはずですが、例がパッと思い浮かびま…
『バトゥーキ』迫稔雄 / 集英社 ↑2019年1月18日に1巻発売。 不思議なマンガです。 序盤では何がしたいのか全く分かりません。 ヤングジャンプに連載しているわけですが、人気をすぐに獲得するのは難しそうだと思いました。そういう構成になっていないのです…
『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦 / 集英社 ジョジョ好きの人がされて嬉しい質問は 「一つだけ選択できるとしたら、何のスタンドが使いたい?」です。 まず初めにみんなが思い浮かべるのが、時間系のスタンド。 つまりディオの「ザ・ワールド」。 いやい…
『マルドゥック・スクランブル』冲方丁 / 早川書房 カジノでのブラックジャックにおいて、一発退場モノの反則は「カウンティング」と呼ばれる熟練技です。 カウンティングとは これまでに使用されたカードを記憶して、未使用カードの中(山)にどんなカード…
『Xの悲劇』エラリー・クイーン / 訳:鮎川信夫 / 東京創元社 角川文庫や新潮文庫からも出ていますが、東京創元社版を読みました。 でも創元推理文庫版はもう入手しにくいかもしれません。 (僕は表紙が一番気に入ったから創元推理文庫版を手に取りました。…
『レイリ』岩明均・室井大資 / 秋田書店 やっと出ました。新刊が。 ほぼ1年ぶり。 『HUNTER×HUNTER』並みに刊行スピードが遅いけれど面白い。 高天神城が徳川家康の軍勢に包囲されて、絶体絶命の武田軍(岡部丹波守)。 主人公・レイリは単身、高天神城に乗…
『フーコーの振り子』ウンベルト・エーコ / 訳:藤村昌昭 / 文藝春秋 RPG好きならば、中世~近世ヨーロッパの文化も何となく好きな人が多いと思われます。あと(自分を含めた)中2病の方も。 テンプル騎士団、薔薇十字団、フリーメイソンなどの秘密結社、シ…
『スペース金融道』宮内悠介 / 河出書房新社 宇宙を飛び回り、あらゆる生物に金を貸し、どんな状況からでも債務者から金を取り立てる金融屋・新星金融。 無茶ぶりドS上司・ユーセフと、彼に振り回されてばかりの部下である「ぼく」(主人公)のコンビが、毎…
『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉 / 東京創元社 SFのガジェットといえば物質的な道具、器具、乗り物や建造物を最初にイメージしてしまうものですが、物語内で通用する概念、(物理)法則もその一つ。 つまり設定の内、形而上学的なものも含まれます。 …
『憂国のモリアーティ』竹内良輔・三好輝 / 集英社 歴史上の実在の人物なのに正体が分かっていない、プロフィールの詳細が不明のまま現在に至っている例はいくつかあります。 「切り裂きジャック」もその一つです。 過去多くのミステリーやサスペンスにおい…
『ワールドトリガー』葦原大介 / 集英社 『ワールドトリガー』が好きすぎてつらいという記事を以前書きました。 18巻発売から1年9ヶ月。 ついについに2018年12月4日に新刊である19巻が発売予定です。 あと1ヶ月!! まだ読んでもいないのに嬉しすぎて19巻の…