2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧
『BLUE GIANT SUPLEME』石塚真一 / 小学館 新刊カバーの感じがこれまでとは違うのですぐに見つけられませんでした。 今までは黒か青を基調としたテイストで、タイトルも太字だったので そういう感じのものを無意識に探していたからです。 6巻はタイトルも細…
『ハイペリオン』ダン・シモンズ / 訳:酒井昭伸 / 早川書房 「SFはこれさえ読んどきゃOK」とはさすがに言い過ぎかもしれませんが、 それくらいの熱量とアイデアの豊饒さが凄まじい。 これだけの数のアイデアを一つの小説にぶち込んだら、読者はもう溺れるし…
『一九八四年』ジョージ・オーウェル / 訳:新庄哲夫 / 早川書房 SF好きでこれを読んでいないならモグリ確定です。 大体のディストピア小説はこの『一九八四年』を意識して書かれています。(たぶん) それほど歴史的、記念碑的な作品です。 「オーウェル読…
『エスペラント』田中克彦 / 岩波書店 外国語をいくつも勉強しないと世界中で意思疎通ができないなんて、死ぬほど非効率だし面倒くさい。母国語は大事にしたい気持ちはあるけど、世界共通語ってのがあれば便利だよなぁ・・・と思ったことありませんか? はい…
『世界のドア』ベルンハルト・M・シュミット / ピエ・ブックス 何かの比喩でもなく、シンプルに世界中のドアだけの写真集です。 建物の外観など一切なく、ドアにクローズアップしています。 それ以外は人も動物も映っていません。 解説もとくにありません。 …
『世界の夢の図書館』X-knowledge 『死ぬまでに行きたい世界の図書館』に続いて、図書館を集めた写真集です。 『死ぬまでに~』はページ数もやや少なめで判型も写真集にしては小さめでした。 しかしこの写真集はブ厚く、判型もA4サイズで大きいです。 つまり…
『BLEACH』久保帯人 / 集英社 『BLEACH』には名言がいっぱいありますが、中でも好きなのがこのセリフです。 「戦いには2つあり 我々は戦いの中に身を置く限り 常にそれを見極め続けなければならない。 命を守るための戦いと 誇りを守るための戦いと!」 16巻…
『死ぬまでに行きたい世界の図書館』笠倉出版社 各地の書店や図書館巡りが僕の趣味の一つです。 この本はそんな自分のために作られたのかと疑うほど個人的嗜好にフィットして驚いています。需要が他にあるのか心配です。 正直、「書店か図書館に住みたい」と…
『ジャイロモノレール』森博嗣 / 幻冬舎 モノレールには2種類あります。 懸垂式と跨座(こざ)式です。クイズ番組で覚えました。 前者はロープウェイのようにぶら下がる系。 後者は字のとおり跨る(またがる)系です。 そのどちらでもない方式がジャイロモノ…
『されど罪人は竜と踊る』浅井ラボ / 角川スニーカー文庫→小学館ガガガ文庫 SFとファンタジーのハイブリッド。 ライトノベルだからと侮るなかれ。 最初の数ページを読みさえすれば、それだけで著者の恐るべき才能・センスが分かります。この文体で最後まで行…
『世界を変えた14の密約』ジャック・ペレッティ / 訳:関美和 / 文藝春秋 マンガ『それ町』(石黒正数)で紺先輩は陰謀論好きでした。 この本の内容はタイトルだけ見れば陰謀論っぽいですが、 しっかりとした取材に基づいたノンフィクションです。 紺先輩に…
『探偵ゼノと7つの殺人密室』七月鏡一・杉山鉄兵 / 小学館 完全犯罪とはどういう犯罪のことでしょうか? 僕は「犯罪が行われたということさえ誰にも気づかれないこと」だと思っていましたがどうやら違うようです。 「犯行の手口が露見しないこと」だそうです…
『怪盗かまいたち』都戸利津 / 白泉社 フィクションの世界に怪盗たちは大勢います。 多くは予告状を出し、警察の目をかいくぐって宝物を見事盗み出します。 この『怪盗かまいたち』も同様です。 富豪からしか盗まず、宝石ばかりをターゲットにし、人を傷つけ…
『円の誕生』三上隆三 / 東洋経済新報社 ↑講談社学術文庫に収録され直したようです。 祖父母の実家に帰省したときに旧紙幣(100円札とか)がどこかから見つかりました。 少しくらいは残しておきたいものの、同じものが何枚もあっても仕方ないですね。 どうせ…
『ランウェイで笑って』猪ノ谷言葉 / 講談社 ファッションに正解はない。 だからその優劣をつけるからには明確な説得力が必要です。 Aという服とBという服を比べた場合、明確にこちらの方が良いと言える基準は何なのかを読者にきちんと説明できなくてはなり…
『100の思考実験』ジュリアン・バジーニ / 訳:向井和美 / 紀伊國屋書店 『HUNTER×HUNTER』1巻に、ハンター試験会場に向かう途上で関所を通過するシーンがあります。そこで長老的な老婆によってクイズが出されます。 正解したらここを通してやると。 このク…
『阿部一族』森鴎外 / 新潮社 現代日本で切腹する者の気持ちを理解できる人はいません。たぶん。 昔はそういう文化があったけど、機会があれば自分も実行したいとは思いません。 「殉死」という風習ももう共感されにくいのではないでしょうか。 殉死とは敬愛…
『影のなかのロシア』H・G・ウェルズ / 訳:生松敬三・浜野輝 / みすず書房 「SFの父」とも呼ばれるSF界の巨星=H・G・ウェルズによる著作です。 有名作品は『タイム・マシン』や『宇宙戦争』。 タイムマシンという設定を小説の中で初めて導入した方です。 …
『破戒』島崎藤村 / 新潮社 オレは高校生探偵・工藤新一。 幼なじみで同級生の毛利蘭と遊園地に遊びに行って、 黒ずくめの男の怪しげな取り引き現場を目撃した。取り引きを見るのに夢中になっていたオレは、背後から近付いて来る、もう一人の仲間に気付かな…
『わが闘争』アドルフ・ヒトラー / 訳:平野一郎・将積茂 / 角川書店 理由が何でもいいなら、ヒトラーを批判するのは容易いことです。 彼を「悪」と断罪することに誰も反対はしないし、 そうすることで自分は「正義」の側に容易に立てるからです。 しかし、…
『逆説の日本史 4』井沢元彦 / 小学館 口頭で話を聞いているかのような語り口なので、僕のように日本史の知識がほぼ無いシロウトには分かりやすくて読みやすい文章でした。 著者の代表作であり、現在23巻まで発売されています。 いきなり4巻を読んでみたのは…
『アクロイド殺し』アガサ・クリスティー / 羽田詩津子 / 早川書房 あまりにも有名な作品なので、未読なのにトリックは知ってるという状態でした。 トリックを忘れた頃に読もうと考えていましたが、無理そうなので諦めて読んでみることにしました。 事実を自…
『読む時間』アンドレ・ケルテス / 創元社 人が魅力的に見える瞬間ってどんな時でしょうか? それは人が本を読んでいる時です。 例えば電車内で、本を読んでいる異性を見かけたとき、 普段の3割増しくらい魅力的に見えませんか? 同性であっても、「あ、この…
『天才と分裂病の進化論』デイヴィッド・ホロビン / 訳:金沢泰子 / 新潮社 17年前に出版された本なので、現在の精神医学や生物学の最先端の知見をご存知の方にはやや物足りないかもしれません。しかし、最新の学術論文をチェックしている方でも忘れがちな落…
『日中食品汚染』高橋五郎 / 文藝春秋 食料の6割を輸入に頼る日本。 そのうち14%が中国産らしいです。 (個人的にはもっと輸入してそうなイメージでした。) ニュースで流れる情報から、中国産の食品には何が混入しているか分からないから怖いと思い、同じ値…
『魔神冒険譚 ランプ・ランプ』小畑健・泉藤進/ 集英社 小畑健氏は『ヒカルの碁』、『DEATH NOTE』、『バクマン』などの大ヒットを飛ばしておられる有名マンガ家ですが、その最大の特徴は絵が超絶に上手くて綺麗で美しいことです。 その画力の高さは初期の頃…
『文字渦』円城塔 / 新潮社 円城塔作品はどれを選んでも難解なものが多いです。 この小説も僕には難しかったことは否めませんが、他の円城塔作品と比べたらやや読者に優しさを持って提供された部類だと感じました。 いつもはたいていその奇抜な表現と飛躍し…
『HUNTER×HUNTER』冨樫義博 / 集英社 王位継承戦だけでも死ぬほど複雑なのに、とうとう幻影旅団まで絡んでくる事態になりました。過去最高にややこしい勢力図・利害関係。 少年ジャンプなのに、もはや幼い少年読者を振るい落とそうとしているのでは? 自分が…
『オフサイドを教えて』西尾維新・中山敦支 / 集英社 西尾維新原作の短編集『大斬 -オオギリ-』に収録。 この短編集では全話原作を西尾維新氏が務め、作画がジャンプ連載陣という豪華極まりない企画本です。 作画担当作家は中山敦支、暁月あきら、小畑健、池…
『侏儒の言葉』芥川龍之介 / 岩波書店 マンガ『ナナマルサンバツ』に出てきたので読んで見ました。 小説ではありません。 芥川龍之介が現代に生きていてTwitterをやっていたら、 おそらくこんなツイートが書かれていたのではないか。 そんな箴言集です。 本…