【エッセイ】『侏儒の言葉』―芥川流ツイート集
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『侏儒の言葉』芥川龍之介 / 岩波書店
マンガ『ナナマルサンバツ』に出てきたので読んで見ました。
小説ではありません。
芥川龍之介が現代に生きていてTwitterをやっていたら、
おそらくこんなツイートが書かれていたのではないか。
そんな箴言集です。
本当に一つ一つに脈絡がなく、思いついた順に?つぶやきが書かれています。
そのうちのいくつかを紹介します。
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人生は一箱のマッチに似ている。
重大に扱うのは馬鹿々々しい。重大に扱わなければ危険である。
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上手いこと言いますねぇ~。
僕は昔の人の名言を集めるのが好きなので、この本の存在を知れたことは嬉しいです。
最近マッチ箱自体を見かけませんが、まだあるのでしょうか?
マッチってまだ販売されているのでしょうか?
タバコを吸っている人は嫌ですが、タバコに火を着ける仕草はライターではなくマッチの方がカッコイイと感じるのは僕だけでしょうか。
他にはこんなのもありました。
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軍人は小児に近いものである。
機械的訓練を貴んだり、動物的勇気を重んじたりするのも小学校にのみ見得る現象である。殺戮を何とも思わぬなどは一層小児と選ぶところはない。
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35歳で亡くなったので第二次世界大戦時はすでに他界されていましたが、
日露戦争などはドンピシャの世代でしょう。
身近なところに戦争があった。
けれど軍人は嫌いだったようですね。
あとはこういうものも。
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大作を傑作と混同するものは確かに鑑賞上の物質主義である。
大作は手間賃の問題に過ぎない。
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何か気に入らない他者の作品が念頭にあったのでしょうか。
たしかに芥川作品というのは名作は多くありますが、大作はないイメージです。
こだわりがあったのでしょうか。
他にも無数の箴言があります。
適当にページを開いたところから気軽に読めるので、芥川作品と聞いて尻込みしてしまう方には入門編としてオススメですよ。