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2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【マンガ】『響 小説家になる方法』11巻―天才の進路の選び方

『響 小説家になる方法』柳本光晴 / 小学館 ⇧2019年1月30日発売。 <これまでのあらすじ> デビュー作『お伽の庭』が、芥川・直木賞同時受賞により世間で話題になり、 全国高校文芸コンクールで文部科学大臣賞を受賞。 顔を隠し、取材も一切断ってきた努力も…

【小説・文学】『堆塵館』―想像力の飛翔

『堆塵館』エドワード・ケアリー / 訳:古屋美登里 / 東京創元社 ↑表紙は一見不気味ですが、ジッと見ているとなんだか味わいが生まれてきます。 著者は作家であると同時に挿絵も自分で描いています。(表紙も) 2016年のTwitter文学賞で2位獲得。 この本を手…

【マンガ】『名探偵マーニー』(全11巻)―人が死なないミステリー

『名探偵マーニー』木々津克久 / 秋田書店 <ミステリーと殺人事件> ミステリーと殺人事件は密接なつながりがあります。 なぜ多くのミステリー作品が殺人事件を取り扱うのでしょうか? 作り手の立場で考えると、人が死んだ方が、大抵の登場人物は犯人や動機…

【マンガ】『名探偵コナン』(17巻)―珠玉の一話(第6話)

『名探偵コナン』青山剛昌 / 小学館 ⇧1997年出版。もう20年以上前なんですね。 <息抜きの回の意義> 多くの長期連載マンガには、「息抜きの回」というものが存在します。 作者がサボっているわけではありません。 ずっと本編で緊迫感をもったままだと読者が…

【新書】『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる 警察入門』―より深く楽しむために

『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる 警察入門』実業之日本社 ←2014年出版。 警察官が出てこないミステリーはほとんどありません。 しかし、我々一般人は、警察官についてあまり知りません。 ドラマや小説に登場する警察官の設定が、全部現実と同じだと思…

【小説・ミステリー】『血の探求』—ほぼ盗み聞きだけで構成されたミステリー

『血の探求』エレン・ウルマン / 訳:辻早苗 / 東京創元社 ⇧5年前の本なのに文庫にはなっておらず、現在、新刊状態でも入手不可です。 中古でのみ入手可能です。 「殺人事件」が起きて、「探偵」が「推理」して、「犯人」を当てるものだけが 「ミステリー」…

【マンガ】『ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました』―人生塞翁が馬

『ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました』松本救助 / ポプラ社 ←判型は大きめサイズです。 著者のことは『眼鏡橋華子の見立て』で知ったのですが、雑誌モーニングに掲載で、 名前が「救助」なので「キュウスケ」と読んでいました。 男性漫画家だと…

【エッセイ】『自殺』―明るく自殺について考える本

『自殺』末井昭 / 朝日出版社 <自殺を語ること> 日本では自殺について語ることを避ける風潮にあります。 自殺を縁起が悪いもの、そういう話題は辛気臭いもの、自殺をする人は社会の負け組だと何となく思っているからです。 いじめで自殺した学生さんがニュ…

【マンガ】『いちげき』(1-2巻)―江戸における新撰組こと一撃必殺隊、発進!

『いちげき』松本次郎・永井義男 / リイド社 大政奉還後、新撰組は京都から退去するよう迫られていました。 「油小路の変」で近藤勇は重症を負っていましたし、 沖田総司は結核が悪化しつつありました。 新撰組はここから組織としてバラバラになっていきます…

【マンガ】『不滅のあなたへ』(1巻)—孤独な旅ー完璧な第1話

『不滅のあなたへ』大今良時 / 講談社 あの伝説の衝撃的マンガ『聲の形』の著者・大今良時氏による次の作品です。 『聲の形』でも十分、絵が上手かったのですが、さらに上手くなっておられます。 <完璧な第1話> 連載マンガの第1話はどれも一番力が入ってい…

【小説・SF】『犬の心臓』―ロシア風「アルジャーノンに花束を」

『犬の心臓』ミハイル・A・ブルガーコフ / 訳:水野忠夫 / 河出書房新社 ⇧ハードカバー版の表紙の方がカッコイイ! <あらすじ> 雪が降る極寒の冬。ロシア革命が終わった頃(1920年くらい)。 モスクワでは未だ人々は困窮していました、 人間だけでなく、道…

【マンガ】『さよならソルシエ』(全2巻)―二人のゴッホ その生涯

『さよならソルシエ』穂積 / 小学館 ↑「このマンガがすごい2014」オンナ編第1位! <ゴッホには兄弟がいました。> フィンセント・ファン・ゴッホとテオドルス・ファン・ゴッホ。 兄のフィンセントが、日本でもおなじみの画家の「ゴッホ」です。 弟のテオド…

【マンガ】『ブルーピリオド』(1巻)―「好きなことは趣味でいい」は大人の発想に過ぎない

『ブルーピリオド』山口つばさ / 講談社 ↑『このマンガがすごい!2019』で第4位にランクイン! めちゃくちゃアツい美術マンガです。 高校生なら絶対に読むべき本です。 <あらすじ> 適当に不良をやりつつも、家ではしっかり勉強して成績優秀な主人公・矢口…

【小説・文学】『俺の職歴』—ロシア版・筒井康隆

『俺の職歴』ミハイル・ゾーシチェンコ / 訳:クーチカ / 群像社 <久々にジュンク堂に行ったときに、この本を見つけました。> 何かのフェアに含まれていました。 大型書店の魅力は、街の中小書店には並んでいない珍しい本に出会えることです。 Amazonにも…

【小説・ミステリー】『イデアの影』―思わせぶりな小説

『イデアの影』森博嗣 / 中央公論新社 ↑2018年11月文庫化になりました。 <著者の森博嗣氏はミステリー作家です。> 他のジャンルの作品や新書も出版されていますが、著作の大半はミステリーです。 だから著者の本を手に取る方は、「これは小説だし、たぶん…

【新書】『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』—ジョジョの面白さの秘密

『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』荒木飛呂彦 / 集英社 ↑ネットで買っても、この岸辺露伴の帯が付いてくるかは定かじゃあないぜ。 『本の中身は隅々まで読む』 、『オリジナルの帯もゲットする』 『両方』やらなくちゃあならないってのが『ファン』のつらい…

【小説・SF】『ダールグレン』―たまには歯ごたえのある小説を

『ダールグレン』サミュエル・R・ディレイニー / 訳:大久保譲 / 国書刊行会 ↑真っ黒な表紙に、黒い文字でタイトルと作者名が入っています。 カッコイイのですが、かなり見にくい(;^_^A デザイナーさん、攻めすぎでしょ。 <滅びの都市ベローナ> 主人公の青…

【マンガ】『友だちの話』―女子にとっての友情とは

『友だちの話』河原和音・山川あいじ / 集英社 <友情と恋、どちらを選びますか?> どちらかを優先するかと聞かれたら、若い人ほど前者を選び、大人(社会人)ほど後者を選ぶ人が多くなるのではないかと思います。 もちろん若い頃から後者を優先し、大人で…

【小説・ミステリー】『13・67』―リバース・クロノロジー(逆年代記)の手法がカッコ良すぎ!

『13・67』陳浩基 / 訳:天野健太郎 / 文藝春秋 ⇧文庫は今のところ未発売です。 去年『このミステリーがすごい』海外編で第2位を獲得しました。 <安楽椅子探偵> 「安楽椅子探偵」という言葉をご存知でしょうか? ミステリーにおける「普通の探偵」は、事件…

【エッセイ】『中国では書けない中国の話』—中国人作家が暴露する中国人の性質

『中国では書けない中国の話』余華 / 訳:飯塚容 / 河出書房新社 ⇧2017年8月発売。ハードカバーです。 <今や超売れっ子の中国人作家(小説家)> 現在、日本語に次々翻訳されて読まれている中国人作家としては、トップクラスにいる一人です。 なのにこんな…

【マンガ】『彼方のアストラ』(2-5巻)―完璧な伏線回収と気持ちのいい大団円

『彼方のアストラ』篠原健太 / 集英社 ↑全5巻。一気読み推奨です! 1巻は買ったけれど年末年始のドタバタで2巻以降を買うのが延びていました。 ようやくラストまで購入しました。 一気に買っておけばよかった。 <1巻のあらすじ> 「惑星キャンプ」という林間…

【マンガ】『マイホームヒーロー』(6巻)―常に機転を利かせる男

『マイホームヒーロー』山川直輝・朝基まさし / 講談社 ⇧2019年1月4日発売。 絵もトップクラスに上手くてキレイ、ストーリーも面白いのになぜ話題にならないのか疑問です。「このマンガがすごい!2019」にランクインしてもいいのにと個人的に思っているので…

【ノンフィクション】『荒野へ』―どこで生き、どう死にたいか

『荒野へ』ジョン・クラカワ― / 訳:佐宗鈴夫 / 集英社 ⇧文庫です。 <田舎で暮らすこと> 実家がド田舎の僕にはにわかには信じ難いのですが、 都会人の中には、田舎でのんびり暮らしたいと考える方がおられるそうですね。 田舎は交通の便が悪いから車は絶対…

【ビジネス】『一生、同じ会社で働きますか?』―転職にビビらない生き方

『一生、同じ会社で働きますか?』山崎元 / 文響社 少し前までは、終身雇用とかいう幻想が世間でまかり通っていたというウワサを、 皆さんも耳にしたことがあると思います。 しかし現在ではそんなウワサを信じている人はいないでしょう。 今は「人生100年時…

【ノンフィクション】『生きるための選択』―壮絶な北朝鮮脱出記

『生きるための選択』パク・ヨンミ / 訳:満園真木 / 辰巳出版 ⇧2015年11月発売。 ハードカバーです。文庫版はありません。 <脱北者> 北朝鮮から脱出して他国にたどり着いてそこで生活している人達—いわゆる「脱北者」と呼ばれる方の本(自叙伝)はけっこ…

【小説・ミステリー】『碆霊の如き祀るもの』―提示される70個もの謎!

『碆霊の如き祀るもの』三津田信三 / 原書房 ↑表紙怖すぎ!『このミステリーがすごい!2019』第6位。 「碆霊」は「はえだま」と読みます。 読んでから知ったのですが、これはシリーズものです。 刀城言耶(とうじょうげんや)シリーズの9作目らしいです。 別…

【マンガ】『犯罪交渉人 峰岸英太郎』(全5巻)―説得を開始します!

『犯罪交渉人 峰岸栄太郎』記伊孝 / 講談社 ↑kindle unlimitedなら無料で読めます。 紙の本は絶版。僕は古本屋で入手しました。 1巻が2001年出版で、連載中にあの「9.11」が起こりました。 当時はまだ「犯罪交渉人」という職業(役職)が珍しく、聞いたこと…

【新書】『友だち幻想』―同調圧力に負けないで生きる

『友だち幻想』菅野仁 / 筑摩書房 筑摩書房から出版される新書には2種類あります。 「ちくま新書」と「ちくまプリマ―新書」です。 前者は大人向け。後者は「新書なんて読んだことないよ」という学生向けです。 この『友だち幻想』はプリマ―新書です。 それゆ…

【小説・SF】『アンダーグラウンド・マーケット』―仮想通貨に関する先見性に脱帽!

『アンダーグラウンド・マーケット』藤井太洋 / 朝日新聞出版 この小説はもともと短編(中編?)として発表されました。 同じ舞台と同じキャラクターたちの二つの物語が合わさった形で文庫本として構成されています。第1話、2話ととらえてもよいです。 第1話…

【小説・ミステリー】『グラスバードは還らない』―壮大な力技トリック

『グラスバードは還らない』市川憂人 / 東京創元社 ↑「このミステリーがすごい!2019」第10位。 キラめくような1アイデアだけで話を広げていくミステリーではなく、 小さなアイデアをいくつも組み合わせて腕力でドデカイ設計に持って行った感じのミステリー…

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