【小説・ミステリー】『啄木鳥探偵處』―探偵は石川啄木、相棒は金田一京助【2020年4月~アニメ化】
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『啄木鳥探偵處』伊井 圭 / 東京創元社
⇧2008/11/22 発売。(文庫)
2020年4月13日からアニメ放送が開始されます。
TOKYO MX、BSフジ、CSファミリー劇場ほか、各配信サイトで放送されます。
主人公の石川啄木役は浅沼晋太郎さん、
その相棒の金田一京助役は、櫻井孝宏さんが担当されます。
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【小説】『啄木鳥探偵處』/ 探偵は石川啄木、相棒は金田一京助【2020年4月~アニメ化】
<石川啄木について>
この小説はミステリーであり、探偵役は石川啄木です。
石川啄木は明治時代の歌人(詩人)です。
彼は中学時代から短歌にハマり、文学を志しました。
やがて彼の短歌や詩の才能は、業界で認められます。
しかし若い頃から結核を患っていたため、27歳で亡くなりました。
啄木は中学時代に、一学年上の金田一京助と知り合いました。
金田一京助はアイヌ語研究の創始者となった、民俗学者でもあり言語学者でもある人物です。
啄木の生活がいつも困窮していたため、金田一は長い間資金を援助し続けました。
啄木は生活費を稼ぐために小説も出版しましたが、売れませんでした。
彼は金田一だけでなく、色んな人から借金をしていました。
この小説では、そんな石川啄木と金田一京助が主人公です。
啄木が貧しい生活から脱出するために探偵稼業を始め、金田一がそれをサポートします。
明治の東京が舞台の本格ミステリーです。
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<あらすじ>
この小説は、5話構成の連作短編になっています。
大体、時系列順になっています。
1話目の『高塔奇譚』で、第3回創元推理短編賞を受賞しました。
以下ではそちらを紹介します。
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明治42年8月。
「浅草十二階」とも呼ばれる「浅草凌雲閣」で、幽霊がたびたび目撃されました。
幽霊は、凌雲閣の近くの映画館が終了となる直前に出没し、凌雲閣の消灯時間とともに消えてしまいます。
凌雲閣は観光目的の高層建築ですが、この時はすでにブームが過ぎ去っていました。
しかし幽霊の話題が新聞で広がるにつれて、人々はまた凌雲閣に注目するようになりました。
売れない作家・石川啄木は、貧しい生活の足しにしようと探偵稼業を始めました。
彼は凌雲閣の幽霊について興味を持ち、関連する新聞記事を集めました。
1ヶ月後、啄木は探偵助手の金田一京助を誘って、幽霊のウワサがある凌雲閣に行ってみました。
問題の時間帯に凌雲閣を見上げた二人は、実際に幽霊の姿を目にしました。
ある日、啄木の探偵事務所『啄木鳥探偵處』に、ヤクザの六郎が訪ねてきました。
六郎は一連の幽霊騒動は、凌雲閣の界隈で興行している誰かの仕業だと考えていました。
最近の大衆は、映画館を始めとした建物の中の娯楽を求めるようになり、外でしか稼ぎようがない芸人たちが食べていけなくなっているからです。
六郎は犯人の心当たりがある人間を当たってみると言い、何か分かったら知らせるから、それまであまり深入りするなと啄木たちにクギを刺しました。
そんな脅しを気にせず、啄木は幽霊の新聞記事を書いた山岡に話を聞きに行きます。
六郎の心当たりとは、幻燈技師であり活人形師でもある松吉でした。
松吉のことを知った金田一は、松吉が凌雲閣に幽霊を投影させていると推理しました。
ところがその後、松吉は何者かに殺害されました。
果たして、犯人は誰で、幽霊はなぜ出現したのでしょうか。
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<まとめ>
石川啄木と金田一京助がコンビを組んで、探偵稼業を始めます。
探偵役は啄木で、助手役は金田一です。
啄木のワガママぶりと、金田一の献身ぶりも見所です。
明治の東京が舞台となっており、当時の風景描写が巧みです。
文章は丁寧かつ流暢で、明治の雰囲気とマッチしています。
京極夏彦作品と通じるものを感じました。
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