【マンガ】『鉄槌とピエタ』―大天使がミケランジェロに協力する
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『鉄槌とピエタ』真冬麻里 / 講談社
⇧1巻は、2019/12/6発売
若い頃のミケランジェロを描いた漫画です。
<ミケランジェロについて>
ミケランジェロをご存知でしょうか。
イタリアのルネサンス最盛期に活躍した彫刻家です。
また、画家や建築家の一面もあり、ダ・ヴィンチと同様に「万能の天才」と呼ばれている人物です。
現在では評価されている芸術家でも、存命中は作品が売れなくて貧しかった例はたくさんあります。
しかし、ミケランジェロは若い頃からその才能を見出されました。
彼は13歳の時に画家に弟子入りし、14歳で一人前だと認められています。
彼の彫刻の代表作である『ピエタ』と『ダヴィデ像』は20代のときに制作されました。
その後も、後援者が変わりながらも、様々な作品を世に出し続けました。
⇩『ピエタ』
⇩『ダヴィデ像』
ミケランジェロが本当に作りたかったものは彫刻でした。
しかし彼は、絵画でも建築でも、現代まで語り継がれる名作を生み出しました。
絵画なら『最後の審判』『アダムの創造』『システィーナ礼拝堂天井画』、
建築ならサン・ピエトロ大聖堂の改築が有名です。
⇩システィーナ礼拝堂の壁画『最後の審判』
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<あらすじ>
1490年のイタリア。
メディチ家最盛期の当主—ロレンツォ・デ・メディチは、パトロンとして若い芸術家たちを支援していました。
15歳になったミケランジェロもまた、ロレンツォの支援を受ける者の一人でした。
彼はメディチ家の庭園で、ベルトルド・ディ・ジョヴァンニに彫刻を指導してもらっています。
ミケランジェロは、頭の中のイメージを現実に表現できずに悩んでいました。
絵も彫刻も、自分が納得できるものが作れないのです。
彼はああでもない、こうでもないと試行錯誤ばかりしているので、周囲の同僚たちからは「またグチャグチャの絵を描いている」と呆れられていました。
ミケランジェロが納得できる作品を作れない原因は、見本となるものが存在していないからです。
彼は「もっと美しいものを」と考えているのですが、神や天使は目の前でモデルをしてくれるわけではありません。
誰も実際には見たことのないものを生み出そうとしているので、どうやったらその美しさを具現化できるのか、答えを見出せずにいるのです。
ある日、草原で考え事をしていたミケランジェロは、空から羽根の生えた人間が落ちてくるのを目撃しました。
墜落地点に行ってみると、そこにはケガをした美青年が倒れていました。
ミケランジェロは彼を自室に連れ帰り、傷の手当てをしてあげました。
そして青年があまりに美しいので、彼をモデルにして絵を描きました。
「今ならすごいものが描ける」と感じたからです。
青年は目を覚ますと、大天使ガブリエルだと名乗りました。
そして言いました。
「あなたの願いは?あなたは天使を救った。相応の代価を口にする権利がある。」
ミケランジェロはこう答えました。
「俺は究極の彫刻をこの手で創る。そのためにはアンタが必要だ。俺が彫り終わるまでどこにも行くんじゃねえ!」
ガブリエルは自分の存在を周囲に隠し通すことを条件に、願いを聞き入れました。
ミケランジェロが「神の如き」と称えられ、史上最高の彫刻家となるまでの旅が始まりました。
⇩『アダムの創造』
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<まとめ>
若い頃のミケランジェロと大天使ガブリエルが出会い、コンビを組んで生きていきます。
ガブリエルがミケランジェロに才能を与えるわけではありません。
大天使は、当時の「美の究極形」とか「宗教観」を体現した存在として描かれています。
たとえ才能があっても、政局の変化やパトロンの死によって、芸術家は簡単に不安定な生活に陥ります。
ミケランジェロは天才なのでしょうが、けっこう苦労もしていることが学べる作品です。
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