【小説・ミステリー】『仮面病棟』―拳銃を持ったピエロが病院に籠城【実写映画化】
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『仮面病棟』知念実希人 / 実業之日本社
⇧2014/12/5発売。(文庫です)
ホラーではなくミステリーです。
2020年3月6日から映画公開が始まります。
主演は坂口健太郎さん。ヒロイン役は永野芽郁さんです。
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<ぶりっ子キャラには気を付けろ>
『このミステリーがすごい!2020年版』で第1位を獲得した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』をご存知でしょうか。
探偵役である城塚翡翠は、「ぶりっ子キャラ」です。
近年まれに見るレベルの、ゴリゴリのぶりっ子をしています。
実はそれは終盤に向けてのフリになっています。
今どきの漫画や小説で、ヒロインに露骨な「ぶりっ子キャラ」は誰も求めていません。
女性ウケが悪いのはもちろん、男性ウケも良くないでしょう。
そんなキャラクターを登場させれば、「こんな奴いるわけない」とか「気持ち悪い」といった評価を読者にされやすいです。
作者側もそれは分かっていて、あえて登場させています。
つまりミステリーにおいて、ヒロインの「ぶりっ子キャラ」には裏があるのです。
「ぶりっ子キャラ」というのは、基本的には本性を隠すための演技です。
物語の終盤近くまでは「か弱い女子」を演じていて、秘密を隠していることが多いです。
「ぶりっ子キャラ」は犯人とは限りませんが、物語の重要な役割を担っているパターンはよくあります。
この小説のヒロインも、かなり露骨な「ぶりっ子キャラ」です。
果たしてそれはただの性格なのか、あるいは何か秘密があるから演技をしているか。
その辺りにも注目して読んでみて下さい。
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<あらすじ>
主人公の速水秀悟は外科医です。
彼は勤め先の病院とは別に、週1回のペースで、郊外にある田所病院で当直のバイトをしていました。
田所病院は寝たきりの患者がほとんどの療養型病院なので、当直室に待機しているだけの割りのいいバイトです。
ある日、速水は先輩に頼まれて、代役として田所病院の当直医のバイトを引き受けました。
病院には東野と佐々木の二名の夜勤看護師がいました。
彼女たちに挨拶を済ませた後、速水は2階の宿直室で寝ることにしました。
しばらくすると内線電話が鳴り、速水は東野に1階に降りてくるよう呼び出されました。
1階の待合室には、二人の看護師の他に、ピエロのマスクをかぶった男とその足元に倒れている女性(川崎愛美)がいました。
ピエロは拳銃を持っており、速水に川崎を治療するように命令しました。
川崎は腹部を銃で撃ち抜かれて出血していたのです。
速水は急いで手術室に彼女を運び、無事に治療を終えました。
テレビではピエロのことがニュースになっていました。
彼はコンビニで発砲して強盗を働いた後、近くにいた川崎を人質にとって逃亡したのです。
警察は彼の行方を追っているようですが、田所病院に逃げ込んだことまでは掴んでいませんでした。
ピエロは「警察に通報すれば全員殺す」と言って速水たちを脅し、病院の出入口を塞いで軟禁状態にしました。
田所病院には、院長の田所も隠れていました。
彼はスキを見てピエロに襲いかかりましたが、失敗して人質の一人になりました。
速水はピエロのスキを見て警察に通報するよう全員に訴えますが、田所は65人の患者の命が危険にさらされると言って、通報には強く反対しました。
田所は人質全員のスマホを預かり、病院内の電話線も全て切断してしまいました。
速水は、田所のあまりの徹底ぶりに違和感を覚えます。
田所病院は5階建てで、ピエロがいるのは1階です。
速水たちは2階以上の場所なら好きに動くことを許されました。
ピエロは金を要求しつつも、他にも病院内の何かを探しているようです。
どうやら行き当たりばったりで、田所病院に逃げ込んだわけではなさそうです。
田所もこの異常事態に関わる何かを隠していて、看護師たちはそんな田所に協力的な態度を取っています。
速水だけが蚊帳の外です。
一体ピエロの本当の目的は何で、田所は何を隠しているのでしょうか。
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<まとめ>
強盗犯が病院に籠城し、患者や看護師たちを銃で脅して人質にとります。
主人公たちは何とかして警察への通報と、病院からの脱出を図ります。
強盗犯の目的と、病院長が隠している秘密を暴こうとするサスペンスです。
同時に殺人事件も起こります。
閉鎖された病院という「クローズドサークル」の本格ミステリーでもあります。
要素が詰まっているわりに一気に読める小説です。
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