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【マンガ】『アンサングシンデレラ』 3巻―薬剤師の視点からのがん治療

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』荒井ママレ / 徳間書店

⇧2019年9月20日発売。

 

1巻の記事 「薬剤師の存在価値」はこちらをクリック

2巻の記事 「理想を枯れさせないために」はこちらをクリック

 

<薬剤師マンガ>

この漫画は薬剤師が題材になっています。

日本の薬剤師の2割は病院薬剤師であるそうで、この作品ではそこに焦点が当てられています。

病院薬剤師とは、病院や診療所に勤務する薬剤師のことです。 

医師の処方通りに調剤をすることが主な業務ですが、患者への服薬指導や他部署(この漫画では救急救命)の手伝いも行います。

 

病院の薬局やドラッグストアで働く薬剤師と違うのは、病院内でのチーム医療に参加できる点です。

医師に処方の根拠を直接聞けたり、カルテで治療方針を確認したり、看護師やリハビリ専門職とも薬のサポートで関わったり、様々な職種の人間と接することができるのが最大の強みです。

他には臨床医療に携われる、最先端の医療現場に立てる、定期昇給があるといった点がメリットです。

 

とはいえ、夜勤もありハードな現場です。

定期昇給があるとはいえ、調剤薬局やドラッグストアで働く薬剤師よりも年収は低いと言われています。 (2巻の記事参照)

 

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<あらすじ>

主人公は2年目を迎えた病院薬剤師の葵みどり。

理想に燃えるあまり感情で突っ走ってしまって、医者とケンカになることもあります。

患者の安全第一を常に考えているため、部署の垣根を越えて意見することも(嫌がられようが)遠慮しません。

それによって軋轢を生みそうなときは、理解のある上司のサポートによってこっそりアフターフォローされています。

 

 ある日、中学一年生の柴崎樹里が葵の勤める病院にやってきました。

彼女は時々腹痛になり、気持ち悪くなることもあるようです。

そのため食欲がなく、かなり痩せていっていました。

 

樹里には末期がん(胃がん)の祖父がいます。

そして彼女は祖父の病名を知っていました。

彼女は小さい頃から祖父と父との3人暮らしをしてきたので、ショックが大きかったようです。

その事情を聞いた医者は、樹里の症状は彼女の祖父がもう長くないことを知ってしまったゆえの摂食障害なのだと思いました。

しかし実際は違いました。

 

樹里の祖父には、がんだと告知されていませんでした。

(治りが悪い胃潰瘍だと伝えてあります)

祖母もがんで亡くして辛い思いをしているし、自分も老い先短いと知ったらショックを受けるだろうと樹里の父が考え、告知を拒否したからです。

しかしそれは彼女の父が勝手に決めつけているだけであって、祖父の本当の気持ちは分かりません。

彼女は祖父に嘘をついて治療を受けさせている状況に思い悩んでいたのです。

抗がん剤治療が辛いことは知っていたので、祖父を騙し続けているストレスが、腹痛や摂食障害となって現れたわけです。

 

葵は樹里に安易ななぐさめしか言えてなかったことを後悔し、がん薬物療法認定薬剤師の江林のもとで、抗がん剤治療について実地研修を受けながら学んでいくことになります。

 

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<第二の患者>

 「第二の患者」という言葉をご存じでしょうか。

 大病を患った患者の家族や近しい人達も、患者と同じかそれ以上に苦しむことがあります。

そういった場合、彼らは「第二の患者」と呼ばれます。

辛そうな患者の姿を目の当たりにしたり、患者のサポートのために自身の生活が変わってしまったりすれば、大きなストレスがかかってしまうのは当然です。

それを吐き出す場所、話す相手がなければなおさらです。

 

 昨今では患者へのがん告知を拒否する人は少なくなりましたが、ゼロではありません。

告知をしないという選択が悪だとはいえませんが、それだと抗がん剤治療などの対応が出来なくなってしまい、手遅れになってしまうこともあります。

本人にがんであることを伏せたままだと、真実を知っている家族だけが恐怖と責任を抱え、罪悪感に押しつぶされてしまうこともあります。

 

 抗がん剤治療は必ずしも、病院内にずっといて苦しみ続けるわけではありません。

もちろん抗がん剤をやめて痛みを取り除く治療だけをする選択もありますし、

抗がん剤を続けながら自宅で過ごすこともできるそうです。

 

生きるか死ぬか、 0か100かではなく、色んながんとの闘い方があり、それは医者や薬剤師ときちんと相談してこそ出来ることです。

自分が第二の患者にならないために、相談できる人を見つけることが重要ですね。

 

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