【マンガ】『やる気クエスト』全6巻―やる気のコントロール方法
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『やる気クエスト』岡野純・佐々木正悟
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<やる気を出す方法>
やる気を出すべきだと分かっているのに、どうにもやる気が出ないことは、誰にでも経験があると思います。
例えばテスト前の勉強です。
最初は少しはやる気があったのに、なぜだか机の上や部屋の片づけをしてしまって、結局勉強に手を付けられないのです。
「やるべきだ」と自分で分かっているのに、やる気を発揮することが出来ないのはなぜなのでしょうか?
それは、やる気が有限のために脳が節約しているからです。
やる気とは形のないものなので、我々には何となく「無限に出せるもの」という感覚があります。
その気になればいつでも出せるものだと。
実はやる気は有限なものなのです。
やる気が出ている時には、脳からノルアドレナリンやドーパミンが出ています。
つまりやる気の正体は化学物質なわけです。
内分泌系の化学物質量は当然有限ですし、それに反応する神経回路も有限です。
有限なものを湯水のように使いまくると枯渇します。
そうなると人は鬱になったり廃人になったりします。
そうならないために、脳が無闇にやる気を出すことを抑制しているのです。
とはいえ、試験勉強のようにやる気を出したい時にまで抑制されたら困ります。
肝心な時に出せないやる気など、意味がありません。
出したいときにやる気を出すには、どうすればいいのでしょうか。
この漫画にはその答えが示されています。
『やる気クエスト』は、やる気をコントロールして出すための方法を模索する旅の物語です。
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<あらすじ>
サラリーマンのジュンは会社でチームリーダーをしています。
彼のチームのメンバー達は皆やる気がありません。
彼は皆にもう少し自主性をもってもらいたいと悩んでいました。
そんなとき、彼は友人に酒の席であるゲームを紹介されます。
そのゲームの名前は「やる気クエスト」。(RPGです)
友人に強く勧められたため、ジュンは帰宅してからゲームをプレイしてみることにしました。
タイトル画面で眠ってしまうと、ゲームの世界に入り込むことができます。
『ソード・アート・オンライン』のようにゲームから抜け出せないわけではなく、ゲーム内で眠るとログアウトできます。
プレイヤーは魔王を倒すために選ばれた勇者という設定です。
魔王は突然現れ、その世界に魔物を放ち、人々の「やる気」を奪っているのでした。
街の人々は皆やる気がなく、こちらから話しかけても対応がいい加減です。
旅の仲間を集めるために酒場に立ち寄るも、彼らもやる気がありません。
仕方なく彼らと旅に出ますが、ザコモンスターと戦うにも苦労する始末です。
ジュンは現実世界と同じように、ゲームの世界でもチームのメンバーのやる気が低いことに悩みます。
酒場のマスターはジュンにこう言いました。
「やる気の無い人に「やる気を出せ」と言ってもムダってこと。
人がやる気になれないとき、そこには極めて合理的な理由がある気がする。」
ジュンは仲間に「やる気がないのはなぜか」と聞いてみました。
仲間たちは「それは魔王にやる気を奪われているからだ」と答えます。
とはいえ、仲間たちは「やる気」がゼロなのではなく、少ないながらも「やる気」の増減は見られます。
このことから、完全に魔王に操られてしまっているわけではないことが分かります。
ジュンは旅を続けながらやる気の発動条件を探っていきます。
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<まとめ>
魔王の正体は、人間の脳です。
人は自分の脳に逆らうわけにはいかないので、やる気をコントロールすることはできないということなのでしょうか?
違います。
脳は適当なタイミングでやる気を奪っているわけではありません。
ある条件の時にだけ奪っているのです。
つまり、脳がどういう時に人のやる気を奪っているかを知ることができれば、逆にそれを利用してやる気を発動させることができるというわけです。
この漫画では、人のやる気が出なくなる理由がたった4つの条件で説明できると述べられています。
それは、
・その行動のリターンが明確か
・その行動をとることで漠然とした不安があるか
・緊急事態か
・挑戦する意義を感じられるか
です。
これらの条件をクリアしていれば、脳に邪魔されずにやる気が出せるのです。
ネタバレになるので詳細は避けますが、非常に納得のいく具体例が示されています。
ちなみにこれは「今、やる気を出す」ための条件であり、
長期的な目標に対するやる気の出し方については、5~6巻で説明されています。
下手に自己啓発本を買うよりも、この漫画を6巻通して読む方が分かりやすくてタメになります。
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