【マンガ】『天牢のアヴァロン』1巻―この世界は現実か、仮想現実か
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『天牢のアヴァロン』浜村俊基・藤澤紀幸 / 講談社
⇧2019年3月22日発売。
最新刊の2巻は4月23日発売。(2ヶ月連続刊行!)
<仮想現実>
VR(バーチャル・リアリティ)という言葉を最近よく耳にしますね。
日本語にすると仮想現実という意味です。
言葉自体は昔からありましたが、コンピュータの処理速度が上がったことで、最近になってゲームや映画などの娯楽コンテンツでさかんに導入され始めています。
とはいえ専用ゴーグルなどの機器が必要だったりして、まだまだ発展途上の分野です。
大衆に違和感なく浸透するにはもう少し時間がかかりそうです。
映画『マトリックス』をご存知でしょうか?
仮想現実を題材とした物語です。(キアヌ・リーブス主演)
主人公のネオが「お前が今生きている世界は仮想現実だ」と告げられ、このまま仮想現実の中で生きていくか現実世界で目覚めるかを選択させられます。
仮想現実に生きている人類は、自分が本当は培養カプセルの中に閉じ込められていることを知りません。
コンピュータの支配から逃れるために、ネオは現実世界で目覚め、人類の救世主となって敵と戦っていきます。
この『天牢のアヴァロン』でも、「仮想現実で生きるか、目を覚まして現実世界で生きるか」を主人公が選択するところから始まります。
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<あらすじ>
遠い未来。
恒星間移動船団「アヴァロン」は人類を目的地へ運ぶために宇宙を旅していました。
巨大な宇宙船の中で、人類の大半はコールドスリープ状態に置かれています。
人々の脳には仮想現実の夢が流し込まれて、そこそこ幸せな人生が送れるようになっています。
人類の中には、10年に1度コールドスリープから目覚めて、メインコンピュータに異常が無いかを点検する役割を担う「管理官」が少数ながら存在します。
主人公のアズマは「仮想の世界ではなく現実の世界に向き合って生きていたい」という信念のもと、管理官になるための勉強に日々励んでいました。
管理官候補生となったアズマは船外活動のため、一旦コールドスリープから目覚めました。そこで同じ候補生のアナスタシアと出会います。
コンピュータの正常を確認した後、現実世界での再会の約束をして、彼らは再び仮想現実に戻っていきました。
その後、アヴァロンは目的地に到着することなく途中で謎の爆発を起こし、付近の惑星に不時着することになります。
それから400年が経過し、アヴァロンの残骸からアズマはコールドスリープから目覚めました。
てっきり移住予定地にたどり着いていたものと思っていたアズマにとって、目の前に広がる現実は受け入れがたいものでした。
その惑星の過酷な環境で生き抜いてきたわずかな数の人類は、土地の支配権を巡って戦争していたのです。彼は否応なくそこに巻き込まれることになりました。
つまりSFと戦記ものを掛け合わせたマンガです。
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<まとめ>
このマンガで一番面白いのは、主人公が現実だと思っていた世界もまた仮想の夢となってしまったという点です。
夢の世界から抜け出て、宇宙船の「管理官」という現実世界で生きていこうとしたのに、そこも(結果的に)夢だったと目覚めてから知るわけです。
そしてそれはさらに過酷なものでした。
こんなに何度も「これは現実ではなく実は夢でした~♪」と繰り返されれば、一体何が現実なのか分からなくなりますね。
主人公だけでなく、読者も「これは本当に現実なのか?」と疑いながらストーリーを追いかけることになります。
2016年にイーロンマスクが「我々が生きているこの世界は仮想現実だ」と発言したことが話題になりました。
それを証明するのは難しいですが、完全に否定することも難しいです。
永遠に醒めない夢は、もはや現実と変わりません。
我々はこのマンガを読みながら、主人公と同じ恐怖を味わうことになるのです。
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