【マンガ】『園田の歌』1巻―漫画研究会所属のシリアルキラー
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『園田の歌』渡邊ダイスケ・永田諒 / 少年画報社
⇧2018年11月発売。
2巻は2019年9月24日に発売予定です。
<前提知識>
この作品は『善悪の屑』、『外道の歌』という漫画の脇役であり悪役でもある園田という人物を主人公にしたスピンオフ漫画です。
とはいえ、本編を読んでいなかったとしても十分楽しめます。
むしろそれを知らなくて、独立した作品だと思って読んだ方が新鮮で面白いかもしれません。それ程に個性が爆発した漫画です。
基本的な情報は冒頭ページにまとめられているので、混乱することは一切ありません。
園田は漫画編集者という表の顔を持っていますが、裏では何件もの殺人を繰り返しているサイコパスです。
クレイジーではありますが、その普通ではない言動が面白くてクセになります。
殺人衝動を持っているわけでもなく、殺人を楽しんでいるわけでもないという点が新鮮です。
ちなみに 『善悪の屑』は全5巻で完結しています。
不健全図書に指定されたためか、Amazonで取り扱いがありません。
入手するには楽天市場かブックオフなどの中古市場を探すしかありません。
『善悪の屑』の第二部である『外道の歌』は現在連載中で、2019年4月に最新刊の8巻が発売されました。
第二部とはいっても出版社も変わっていませんし、内容の過激さから当局に目を付けられたために、タイトルを変更して仕切り直したという印象です。
内容は、法律で裁けないクズに制裁を与えるという復讐代行業の話です。
『善悪の屑』や『外道の歌』では漫画編集者として社会人をやっている園田ですが、
この『園田の歌』では彼の大学時代のエピソード(本編の6年前)が描かれています。
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<あらすじ>
主人公は後に練馬区の殺人鬼と呼ばれることになる園田夢二。
今は漫画研究会に所属している大学1年生です。
夢は漫画家になることです。
彼は殺人に楽しみや喜びを覚えるわけではなく、漫画制作のための取材として殺人をしています。
彼が最も大事にしているのは人生経験であり、リアルな体験こそが作品づくりに活かされると考えているのです。
だから誰かに理不尽に殴られたとしても怒ることなく相手を観察し続けますし、
誰かを殺害するときも、被害者に恐怖や絶望の表情をさせてじっくり観察することを目的としています。
園田の所属する漫研には、シリアルキラー・近野智夏もいました。
彼女は園田同じ大学1年であり、園田よりも過去の殺害人数は多いです。
いつもは内気で、漫研男子メンバーのBLカップリング妄想ばかりしています。
大学で少人数の漫画研究会に、稀代の殺人鬼が二人そろうことになったわけです。
二人はお互いに、殺人経験があることを知っています。
ある日のこと、漫研メンバー5人で禅寺で合宿することになりました。
周りは墓地と森に囲まれており、不気味な場所です。
禅寺には先客がいました。
IT社長と、一組の男女カップルと、女子大生3人組です。
夜になり、漫研メンバーと女子大生たちの計8人で肝試しをすることになりました。
3チームに分かれて森を散策することが決まり出発しましたが、途中で雨が降って来たので引き返すことになりました。
7人は無事に合流しましたが、女子大生の一人が帰って来ません。
捜索の結果、何者かに頭を殴られて殺害された女子大生の遺体が発見されました。
園田と近野はお互いに自分がやったのではないことを確認し、この禅寺に自分達以外に殺人犯がいることが分かりました。
二人はどちらが先に殺人犯を見つけ出せるか、競争することにしました。
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<まとめ>
この漫画はミステリー要素も含んだサスペンスです。
園田が実にいいキャラをしています。
トボけながらも他人を挑発するような口ぶりで、誰彼かまわず感情を逆なでしていきます。
同学年の吉飼とのやりとりは最高に笑えます。
また、日常生活と並行して殺人が行われていく展開は、漫画でないと成立しない面白さでしょう。
本編の漫画と違うのは、殺害される人間が皆クズである点です。
園田は本当は罪なき者も殺しているのですが、この漫画で犠牲者として描かれるのはクズばかりなので、読んでいて不快な気持ちになりません。
普通なら残酷で重苦しいサイコサスペンスになるところですが、主要キャラたちのコミカルさが空気を和らげ、カッコよさすら感じさせる見事な演出になっています。
上手いです。
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