【マンガ】『リボーンの棋士』1巻—人生を再起させよ
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『リボーンの棋士』鍋倉夫 / 小学館
⇧2018年9月発売。
手塚治虫の『リボンの騎士』とかけているふざけたタイトルですが、
内容はいたってマジメです。
<新しい将棋マンガ>
日本に将棋マンガは数多くあります。
大抵は若者がプロ棋士を目指すストーリーです。
しかし当然のことながら全員がプロになれるわけではありません。
才能が十分あるのにプロになれなかった者たちは大勢います。
ひと昔前までは、プロ棋士になるには奨励会の三段リーグを突破して四段になるしか方法はありませんでした。
(※ 四段からプロ棋士として認められます。)
それ故にこれまでの将棋マンガでは、プロの棋士になれなかった者たちは、真剣師として描かれてきました。
真剣師とは賭け将棋によって生計を立てている者のことです。
プロという身分が保証された生活ではなく、一局一局に命がかかった将棋を指す生き様を示すことで、「厳しさという点では俺はプロにだって負けていないぜ」というプライドを保つことが出来ます。
そうでもしないと、「プロになれなかった負け犬の自分」を受け入れられないのです。
当然のことだと思います。
青春の10年間以上をすべて将棋に捧げてきたのに、突如道が閉ざされたら、自分が否定されたように感じるでしょう。
「26歳までに四段に上がれなければ奨励会を退会しなければならない」というルールは、プロ目前の若者たちに焦りと絶望を与えてきたのです。
しかし今では規則が改定され、奨励会を年齢制限によって退会した者でもプロになれる道が作られました。
四段編入試験の場合、
アマチュア大会で優勝してプロ棋戦への出場枠を獲得し、
プロ相手に10勝かつ6割5分以上の成績を収めることです。
非常に難易度が高い条件ですが、まだプロになる道が閉ざされていないなら、本気で目指している者にとっては救いになります。
このマンガは、年齢制限によって奨励会を退会せざるを得なかった青年が、再びプロを目指す物語です。
新しい規則になって、別の戦い方が生まれました。
新しい将棋マンガの幕開けです。
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<あらすじ>
子どもの頃は将棋が強くて、周囲からはプロになれると期待されていた主人公・安住。
当然の流れで奨励会に入り、三段まで昇格を果たすも、リーグが突破できません。
年齢制限(26歳)によって奨励会を退会し、プロになる道を諦めました。
今ではカラオケ店員としてそれなりに笑顔で暮らしていました。
奨励会での追い立てられるような生活からは遠ざかったはずなのに、
ふとしたときに将棋の盤面が頭をよぎります。
もう未練は断ち切って、自分は立ち直ったと思ってはいましたが、
現実感がない毎日にどこか息苦しさも感じていました。
3年間将棋から遠ざかっていましたが、ある日ネットで将棋をやってみたところ、将棋の楽しさを思い出すことになりました。
後日、将棋が趣味な職場の同僚から、プロ棋士の指導対局が体験できる将棋イベントに誘われました。
そこでハンデ無しでプロに勝つことで、再び将棋に向き合うことができるようになりました。
元奨励会員の仲間にも再会し、アマチュア棋戦に参加することになります。
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<再起の物語>
まだまだ始まったばかりで、主人公が本当にプロになれる可能性は限りなく低いです。
元々正規だったルートが閉ざされたので、別ルートがそれよりも難易度が高くなるのは当たり前のことです。
しかし別ルートが存在するか否かは、人の精神に大きく影響します。
「まだ自分は終わっていない」と思えるかどうかで、その後の人生の輝きや密度が変わってきます。
「負けない力」よりも「再起する力」の方が大事だと言われます。
人生で負けない人なんていないから、負けたあとにどう振る舞うかで人生の価値が変わるということです。
日本はまだまだドロップアウトした人に対して厳しい社会です。
学校や会社を辞めざるを得なかった人は、その後の人生の選択肢が大きく減ることになります。
中学や高校を中退した人が就職できる会社は少ないですし、
正社員でなくなった者が別の会社に正社員で採用されることはまずありません。
しかしこの現状に文句を言ったところで何も解決しません。
なんとか自分が歩けるルートを見つけるしかないのです。
自分の人生が八方ふさがりだと感じたとき、どういう風に考えて立ち直るのか。
このマンガは人生を立て直そうと思っている人の参考になるかもしれません。
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