【小説・ミステリー】『太陽は動かない』―テロに巻き込まれた諜報員【2020年5月映画&ドラマ化】
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『太陽は動かない』吉田修一 / 幻冬舎
⇧文庫版は、2014/8/5発売
『太陽は動かない』は【鷹野一彦シリーズ】の1作目で、鷹野の31歳の頃が描かれています。
シリーズ第2作目の『森は知っている』は、鷹野の17歳の頃を描いた青春篇です。
こちらもすでに文庫化されています。
2020年5月15日(金)から映画公開されます。
さらに5月24日(日)からドラマ放送もスタートします。
(毎週日曜夜10時~, 全6話, WOWOWプライム)
映画版とドラマ版ではストーリーは異なります。
主演は藤原竜也さんで、その相棒役は竹内涼真さんです。
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【小説】『太陽は動かない』【2020年5月~ドラマ&映画化】
<民間の情報屋>
諜報機関として有名なものに、CIA(アメリカ)やMI6(イギリス)やモサド(イスラエル)などがあります。
これらの組織は巨大で、人員も豊富です。
彼らの仕事は、自国の利益につながるような活動を支援・誘導することです。
利益のためには倫理観を無視しがちなのが特徴です。
CIAほど巨大組織ではないですが、民間にも諜報機関のように情報を扱うことを生業としている会社はあります。
この小説の主人公(鷹野)が所属する会社・「AN通信」がまさにそうです。
情報収集が仕事で、その情報を売ってお金を稼ぎます。
民間会社なので、社員は自国のために動くのではなく、自社の利益のために動きます。
諜報機関と同様に、儲かるなら倫理観は無視しがちです。
情報収集しているだけはお金にならないので、それをどこかに売る必要があります。
対立する組織があれば、どちらが自分達が持っている情報を高く買ってくれるかが重要になってきます。
倫理的に正しい方ではなく、利益がより出せる方に情報を渡すわけです。
当然のことながら敵も作りやすいし、どちらの陣営からも命を軽視されやすい存在でもあります。
これは、そんな民間の諜報機関(スパイ組織)の物語です。
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<あらすじ>
主人公の鷹野一彦は、AN通信情報部の情報員です。
AN通信は表向きはアジアのニュース配信会社ですが、裏では諜報機関の顔を持っています。
鷹野は部下の田岡と一緒に、裏の仕事に従事しています。
田岡は情報収集能力は高いですが、麻薬に溺れていた過去があります。
鷹野は田岡の薬物中毒が再発しないよう、監視の役目も担っていました。
鷹野はベトナムのサイゴンにいました。
ベトナム政府から「新たに油田を発見した」との発表があったので、中国のエネルギー企業たちが動くだろうと考えたからです。
近年、中国の大手企業グループは利益追求を優先し始め、中国政府の支配が及ばなくなってきていました。
「中国の情勢を把握するためには中国政府の動きだけを見ていればよい」という時代は終わったのです。
鷹野は、中国で開催されるサッカーの日韓戦で、ウイグルの過激派がスタジアムを爆破しようとしている情報を手にしていました。
そのテロの目的は、新疆ウイグルの「新源石油」と、日韓企業との提携を阻止することです。
過激派を支援しているのは、中国政府とCIAです。
「新源石油」が言うことを聞かないので、中国政府は事業の拡大を妨害しようと考えたのです。
テロの流れはこうです。
もしスタジアム爆破が成功すれば、ウイグル民族の現状が露見し、日韓の世論はウイグル「新源石油」を非難する方向に傾きます。
すると「新源石油」は、イメージダウンを懸念した日韓企業と提携できなくなります。
「新源石油」は孤立してしまい、中国政府主導の企業と提携せざるを得なくなります。
鷹野と田岡は、ウイグル過激派と交渉して日韓企業側に寝返ってもらおうとします。
両者を引き合わせた時に、テロ情報が高く売れるはずだと考えたのです。
さっそく鷹野は、ウイグル過激派と繋げてくれそうなツテを当たるため、上海に向かいました。
鷹野は独りでウイグル過激派と会いに行きますが、交渉は決裂しました。
そしてその間に田岡が何者かに誘拐されてしまいました。
誘拐犯の要求は、テロを阻止することです。
誘拐犯によれば、田岡は爆破されるスタジアムのどこかに隠されたようです。
テロ実行まであと3日。
テロを止めるための交渉はすでに失敗済みです。
果たして鷹野は、爆破のタイムリミットまでに田岡を救い出せるのでしょうか。
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<まとめ>
スパイ組織「AN通信」に所属する2人の諜報員(鷹野と田岡)が、機密情報を巡って、各国のエージェントや権力者達と頭脳戦を繰り広げます。
いろんな勢力が入り乱れてお互いを探り合う、王道スパイサスペンスです。
石油や太陽光といった、エネルギー産業を題材にしています。
機密情報を売買する以上、命の危険は発生します。
人の命よりも、巨大な利権のかかった情報が重視される世界です。
息詰まる情報戦が楽しめます。
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