【マンガ】『アオアシ』19巻―ハーフ選手の才能と彼らへの差別【サッカー】
【広告】
紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『アオアシ』小林有吾 / 小学館
⇧新刊の19巻は、2020/1/30発売
<日本のハーフ選手>
サッカーだけのスポーツに限った話ではありませんが、昨今、日本代表の頼もしい戦力になりつつあるのが、外国人をルーツに持つハーフ選手の存在です。
日本人は世界レベルで見ればどうしても「フィジカル」が弱いですが、ハーフの選手は強靭な肉体を持っていることが多いからです。
それは単に「力が強い」「足が速い」「倒れない」というだけではありません。
日本人の肉体では不可能な動きが出来ますし、それゆえに日本人の常識からはあり得ないプレーが生まれます。
ズルいと思われるかもしれませんが、スポーツで完全に平等な条件が成立することはないので、仕方ありません。
肉体的に生まれつき優れていることも、一つの才能なのです。
とはいえ、ハーフの選手全員が優れているわけではありません。
そして肉体的に優れているだけで、代表選手になれるわけでもありません。
さらにハーフとして生まれただけで、外国語が話せるわけでもなく、日本しか知らない人も大勢います。
彼らは自分を日本人だと思って生活していますが、周囲の日本人は彼らを差別しがちです。
この19巻では、ハーフ選手として差別を受け続けたけれど、チームに恵まれて才能を開花させた男がクローズアップされます。
【広告】
<あらすじ>
主人公の青井葦人(アシト)は愛媛出身の高校1年生です。
彼はサッカーが好きで、プロになるために東京に上京してきました。
そして「東京シティ・エスペリオン」のセレクションに合格し、晴れてユース生になりました。
彼は持ち前の「視野の広さ」を活かし、BチームからAチームに昇格し、試合にも出場できるようになりました。
高校サッカー・プレミアムリーグで、エスペリオンの次の相手は船橋学院です。
お互い、現在リーグ内上位3位の中でシノギを削っているチームです。
エスペリオンはユースで、船橋学院は高校の部活です。
高校サッカー界で、ユースと部活は昔から反目し合っているので、この試合は宿命の対決と言えます。
船橋学院には、今期プレミアリーグで得点王のトリポネ・ルフィンがいました。
彼は高校3年生で、U-18日本代表にも選ばれている選手です。
トリポネはハーフ選手ですが、日本しか知らない日本人でもあります。
しかし彼を知らない人からすれば、彼は身体の大きな黒人であり、日本人として見られませんでした。
トリポネは中学時代までは、凡庸な控え選手でした。
体格的にはすでに恵まれていたものの、力任せのプレーしかしていなかったからです。
彼は小さい頃から差別を受け続けていつも孤独に戦って来たため、「仲間」という概念がよく分かりませんでした。
だからチームプレーも重視しませんし、試合のない時はチームメイトたちと壁を作っていました。
ある日、練習試合の相手選手たちに、トリポネの弟が肌の色をバカにされました。
弟は泣き崩れ、トリポネは怒りに震えました。
しかしサッカー特待生である彼は、暴力沙汰を起こせません。
一部始終を見ていたチームメイトは、トリポネの悔しさを晴らすため、その試合で徹底的に彼にパスを渡しました。
監督も、相手チームの責任者の発言に怒りを表明してくれました。
それ以降、トリポネはチームメイトや監督のために尽くそうと決心しました。
やがて彼の才能は開花し、チームメイトからも頼りにされる存在となりました。
そんな彼らの泥臭いチームワークは、アシトたちユースチーム(エスペリオン)の華麗でスマートな戦術を脅かしました。
【広告】
<まとめ>
あらゆるスポーツで、日本のハーフ選手は、一様に小さい頃から傷つく言葉と戦っています。
それがキツくて夢を諦めた人もいるはずです。
アシトの対戦相手のトリポネも、差別を受け続け周りを信じられなくなっていました。
しかし心許せる仲間と出会えたことで、その才能を開花させることが出来ました。
ハーフ選手は体格に恵まれていたとしても、それ以上に生活面の差別で苦労している人も多いのです。
それゆえ強いモチベーションにもなり得ます。
活躍すれば、同じ境遇の人達へのメッセージになるからです。
固い結束力で高いパフォーマンスを発揮する仲間たちを描いた19巻です。
⇦クリックするとAmazonに飛べます
⇩⇩⇩⇩⇩
⇧⇧⇧⇧⇧
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△