【マンガ】『マイ・ブロークン・マリコ』―友の遺骨と約束の海へ逃避行
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『マイ・ブロークン・マリコ』平庫 ワカ / KADOKAWA
⇧2020/1/8 発売
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【マンガ】『マイ・ブロークン・マリコ』―友の遺骨と約束の海へ逃避行【本のおすすめ紹介】
<遺骨の行方>
日本人には「遺骨の行方」を気にする文化があります。
おそらく火葬という習慣が生んだ感覚でしょう。
結婚生活が長い夫婦だったとしても、「この人と一緒のお墓に入るのは嫌」と言う人もいますし、「遺骨は海に撒いて欲しい」と言う人もいます。
つまり、誰もが自分の遺骨の行方にこだわりを持っているのです。
「死んだ後のことなんてどうでもいい」と強がる人もいるかもしれませんが、ちょっと想像してみて下さい。
自分が憎悪している相手の家に、自分が大好きな人の遺骨が置いてあるとします。
嫌な気持ちになりませんか?
なるとしたら、やはり「遺骨の行方」を気にしているといえます。
これから紹介する漫画『マイ・ブロークン・マリコ』では、まさにそんな状況の主人公が登場します。
親友の遺骨を取り返すために、憎悪する相手の家に命がけで乗りこむのです。
切なく熱い、友情の物語です。
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<あらすじ>
主人公は営業職に就いている26歳の女性・シイノ トモヨ。
彼女はある日、ラーメン屋に設置されているTVのニュースで、親友のイカガワ マリコが死んだことを知りました。
マリコは自宅のマンション4階のベランダから転落したのですが、当時、大量の睡眠薬を服用していたことから、自殺だと判断されました。
シイノはそのニュースを見て、呆然となりました。
マリコとは先週も遊んだばかりで、昔は自傷癖が少しはあったものの、最近はそんな感じは全くなかったからです。
もしかして誤報ではないのかと、マリコに電話やLINEをしてみましたが、反応はありませんでした。
シイノとマリコは中学時代からの友人でした。
そして彼女たちが出会ったときから、マリコは父親から虐待を受けていました。
母親はマリコが小学生のときに家を出て行ったのですが、高校生になると戻って来て、すぐにまた出ていきました。
マリコはいつも「いい子」でいようと努力していたのですが、父からも母からも認めてもらえず、それをシイノに涙ながらに語りました。
シイノはマリコの辛い境遇をどうすることも出来ませんでしたが、ずっと友達であり続けました。
シイノはふと、マリコの遺骨に思い至りました。
葬式をやるのかどうかは分かりませんが、シイノはマリコの遺骨が唾棄すべき父親の元にあるのが許せませんでした。
遺骨を救出するべく、シイノはマリコの実家を訪れました。
何が何でも遺骨を手に入れるため、カバンの中には包丁を忍ばせています。
営業の訪問に見せかけて何とか部屋に上がり込んだシイノは、仏壇の前で手を合わせるマリコの父親と、そこに置いてあるマリコの遺骨を目にしました。
その瞬間、シイノは遺骨を取り上げて逃げようとしました。
しかしマリコの父親に捕まってボコボコに殴られます。
負けずにシイノは包丁を取り出し、「中学生だった実の娘を奴隷扱いしてやがったテメェに弔われたって白々しいだけだ」と言い放ちます。
中学時代、シイノとマリコは「夏休みに海に行こう」と約束したことがありました。
しかし、マリコの父親がマリコの外出を許さなかったので実現しませんでした。
シイノはそれを思い出し、遺骨を抱えて約束の海へ向かいます。
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<まとめ>
突然、親友のマリコが亡くなったことを知った主人公のシイノが、遺骨を抱えて海を目指す話です。
何も言わずに自殺してしまったマリコの死を、シイノはなかなか受け入れられません。
海への逃避行の中で、学生時代にあったシイノとマリコの思い出が語られます。
テンポが良く、セリフ回しは面白く、カメラワークが上手いです。
感傷的だけどシリアスになり過ぎず、絵に躍動感があり、キャラクターの存在感は抜群です。
泣けて笑えて感動する、非常に完成度の高い作品です。
「表現力がヤバイ」と話題になるのも納得です。
まず間違いなく、今年12月に発表される『このマンガがすごい!』2021年版にランクインするでしょう。
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