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【マンガ】『ロボ・サピエンス前史』―人間を超えた未来のロボットたち【このマンガがすごい2020・2位】

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『ロボ・サピエンス前史』島田虎之介 / 講談社

⇧2019/8/23発売(上下巻)

 『このマンガがすごい!2020』オトコ編・第2位にランクイン。

 

 

<人とロボットの対比の物語>

未来社会を舞台としたヒト型ロボットが主人公の物語では、人間との対比が描かれます。

それは寿命だったり、記憶だったり、容姿の変化・変更だったり、観点は様々です。

ロボットはエネルギーが供給され続ける限り、永遠に稼働していられます。

記憶(保存された記録)は一切忘れることはありません。

容姿は時間が経っても変わりませんが、パーツを取り換えればすぐに何度でも変更することが可能です。

 

人間の特性について語ろうとする時、人間だけの社会を描いても論点が不鮮明になりがちです。

一方、ロボットと人間を対比させることで、読者にテーマが分かりやすくなります。

つまりロボットの永続性や不変性を描くことで、人間の生物的な脆弱性や愚かさを浮き彫りにできるのです。

 

この漫画は、大勢の人型ロボットが街を歩いている未来社会が舞台です。

主人公は自律的な人型ロボットたちです。

彼らの生き方を通して、さらなる未来の人間社会について、読者は想像をかき立てられる構成になっています。

 

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<あらすじ>

 21世紀の初頭に原子力発電所が爆発し、核燃料の回収は困難を極めました。

核燃料の発する放射線は生物を即死させるレベルで、人間による回収は不可能と判断されました。

そこで政府は大量の作業ロボットを動員しました。

しかし強力な放射線はロボットの電子回路を容赦なく破壊し、彼らは次々と倒れていきました。

その後、犠牲となった1万体のロボットたちは、「ロボット塚」に展示され、供養されることとなりました。

 

 それから100~300年後。

社会には人間もいますが、大勢の自律的人型ロボットも生活するようになりました。

目的を与えられたロボットもいれば、ただ世界中を歩き回ってデータ採取しているだけの自由ロボット(フリ―ドロイド)もいます。

 

自由ロボットの伊藤サチオは、出会ったロボットたちとデータを交換・共有しながら、世界を旅していました。

ときどき彼のもとには、人間から仕事(家畜の出産や家の修繕など)の依頼メッセージが送信されてきます。

依頼を受信した彼はすぐに現場に駆けつけて、人間の手伝いを終えた後は、また自由ロボットに戻ってランダムに世界を歩き回ります。

発声機能などが故障したときは、自分でメンテナンスセンターに行き、調整を受けます。

人間でいう病院ですね。

 

全国から集められた核廃棄物は、超合金容器に厳重に密封され、長大なトンネルの奥深くに貯蔵されました。

放射能が無害化するまでには、25万年かかります。

その間、その巨大な施設を管理するのは人間には不可能です。

その役割を担うために、超長期耐用型ロボット・恩田カロ子が開発されました。

彼女は25万年間、独りで施設を点検し続けるのです。

 

一方、恩田の他にも2体の超長期耐用型ロボットが開発されていました。

彼らには、ロケットに乗って外宇宙の地球型惑星を探査した後、貴重なデータと共に地球に帰還するというミッションが授けられました。

帰って来るのは6000年後です。

 

 恩田は毎日施設の巡回を遂行し続けます。

ときどきメンテナンスのために人間と接する機会がありますが、彼女が仕事について100年が経過した頃、人間は姿を現さなくなりました。

 

人間たちに何か起きたのでしょうか。

 

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<まとめ>

 今から100~300年後の未来を舞台とした、ロボットたちが主役の物語です。

彼らは人間に従順で、困難な仕事を命令されるのも嫌がりません。

数千年の間に、指示を与えた人間たちは老い衰え死んでいきますが、ロボットたちはその人間たちが見ることはなかった未来まで生き続けます。

 

物語に火の鳥は登場しませんが、手塚治虫の『火の鳥』を読み終えた後と同様に、長い年月を旅してきたかのような壮大な疲労感に浸れる作品です。

 

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