【マンガ】『僕の心のヤバいやつ』―中二病ラブコメ【このマンガがすごい2020・第3位】
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『僕の心のヤバいやつ』桜井のりお / 秋田書店
⇧1巻は2018年12月7日発売。
最新刊の2巻は、2019年9月6日に出ました。
『このマンガがすごい!2020』オトコ編で第3位にランクイン。
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【マンガ】『僕の心のヤバイやつ』/ 中二病ラブコメ【このマンガがすごい2020・3位】
<ニヤニヤ系ラブコメ>
この漫画はラブコメです。
世の中にラブコメは数多くあり、ハーレム系、シリアス系、ニヤニヤ系などに分類できます。
「ニヤニヤ系」というのは、主にメインの二人のぎこちない言動にクローズアップし、そのもどかしく痛々しい様子を見て、読者がニヤニヤするタイプの漫画のことです。
過激な描写がないのが特徴です。
「ニヤニヤ系ラブコメ」の最近の代表例は、『からかい上手の高木さん』です。
◆『からかい上手の高木さん』山本崇一朗 / 小学館 / ~11巻
『からかい上手の高木さん』では、お互いに気になっている二人のかけ引きが描かれます。
つまり正統派のラブコメと言えます。
一方、『僕の心のヤバいやつ』では、ヒロインは主人公に気がありません。
主人公も片思いしているわけではなく、強めに意識している段階です。
その意識の仕方が中二病的に屈折しすぎていて、いつも空回りします。
これは、主人公のその痛々しい自意識過剰ぶりを見てニヤニヤする漫画なのです。
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<あらすじ>
主人公は中学2年の市川京太郎。
彼には親しい友人はおらず、いつも孤高を気取っていました。
休み時間に「殺人大百科」を読むなど、自分のクレイジーさを周囲にアピールすることに余念がありません。
教室内が平和なのは自分の狂気的な面が発露されていないだけで、いつか血に飢えた衝動が自分で抑えられなくなる瞬間が来るのではないかと彼は恐れていました。
つまり典型的な中二病です。
市川が今、最も殺したい(と思い込んでいる)女は、クラスメートの山田杏奈です。
山田は学校一の美人で、雑誌モデルもやっています。
市川は「とにかく山田の顔が苦痛に歪むのが見たい」と考えていました。
ときおり目が合った時、こちらを底辺人間だと見下すような視線を感じるからです。
彼は山田を殺害し、自分だけのものにするという想像を夜な夜な繰り返し、自己嫌悪に陥っていました。
そして自分の頭のおかしさに酔ってもいました。
市川は、別の分野でも中二病を患っています。
異世界に転生した主人公が黒魔術をかけられて、触れるもの全ての命を奪ってしまう体になるというダークファンタジー小説を構想しているのです。
ヒロインのキャラクターデザインは、もちろん山田です。
市川は、自分をこの世の「破壊者」として生み落とされた存在だと信じていました。
さらに学校の図書室は、自分の「危険な力」を鎮める「聖なる箱」、つまり自分だけの居場所だととらえていました。
よって、そこに侵入者は存在してはならないという発想に行きつきます。
ある日、誰もいないなずの図書室で、山田が一人でおにぎりとお菓子を食べていました。どうやら給食が足りなかったようです。
その場面を目にした市川は驚き、慌てます。
殺害するには決定的なチャンスですが、彼に心の準備が出来ていなかったからです。
彼はとりあえず本棚の陰にかくれて、山田の様子を伺うことにしました。
山田はお菓子を食べ終わった後、社会の授業で研究発表するための模造紙に書き込みを始めました。
そして彼女は紙を切るためにカッターが必要になり、持っていないことに気付きます。
一方、市川のポケットにはカッターが入っていました。
山田に話しかける千載一遇のチャンスですが、「カッターを持ち歩いていることが分かるとキモいと思われるのではないか」という不安が市川の頭をよぎります。
果たして市川は、山田に話しかけることが出来るのでしょうか。
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<まとめ>
主人公・市川は、ヒロインの山田のことをかなり気にして学校生活を送っています。
彼の恥ずかしく痛々しい中二病全開の自意識は、山田のちょっとした言動に振り回されて空回りし続けます。
彼のその慌てぶりを楽しむ漫画です。
正統派ラブコメではありません。
ニヤニヤしながら読む、中二病ラブコメです。
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