【小説・ミステリー】『教場』―警察学校の教官は全てを見抜く【2020年1月ドラマ化】
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『教場』長岡弘樹 / 小学館
⇧2015年12月発売。文庫です。
警察学校を舞台にした物語です。
「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編第2位を獲得した作品です。
シリーズ続編の『教場2』と、
スピンオフ作品の『教場0 刑事指導官・風間公親』も文庫で発売されています。
2020年1月4、5日に、二夜連続でドラマ放送があります。
(フジテレビ・夜9時~)
主演は木村拓哉さんです。(風間公親 役)
他には、工藤阿須加さん、 川口春奈さん、 林遣都さん、 葵わかなさんらが出演されます。
<警察学校>
警察官になるには、警察学校に行く必要があります。
警察学校は全寮制であり、たとえ家が近くにあっても、必ず寮に入って生活しなければなりません。
警察官は学歴によって受験区分が分かれており、
4年制大学卒業だと「Ⅰ類」
短大や2年制の専門学校卒業だと「Ⅱ類」
高校卒業程度の学歴だと「Ⅲ類」になります。
いずれも35歳未満の者に受験資格があります。
社会人経験があってもOKです。
ただ身長制限、体重制限、視力制限があり、規定以下だと警察官にはなれません。
警察学校にいる期間は、「Ⅰ類」は半年。
「Ⅱ類」と「Ⅲ類」は10ヶ月です。
その間に憲法、刑法、刑事訴訟法、民法などの法律関係について、詳しく授業が行われます。
また、事件や事故が起きたときの対処法も教えられます。
さらにパソコンに関する知識の習得や、柔道・剣道・合気道なども学べます。
この小説では、そんな警察学校を舞台にした、生徒たちのトラブルが描かれます。
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<あらすじ>
6話構成の連作短編になっています。
警察学校初任科第九十八期短期課程の生徒たちが主人公です。
毎回、彼らの内の一人か二人がクローズアップされます。
以下で、第一話『職質』を紹介します。
その日、第九十八期生の宮坂定(さだむ)は、職務質問の模擬練習の授業を受けていました。
彼は2週間前から、たびたび授業の様子を遠くから眺めている白髪の男がいることに気が付いていました。
今日もまた、その男が廊下から授業中である自分達の教室を覗いていることに気付き、一体何者なのかと考えていました。
教壇では友人の平田和道が、教官の植松から叱責を受けていました。
職務質問のやり方が下手くそだったからです。
平田の番が終わると、次は宮坂の番でした。
彼もまた職質のやり方が下手くそだったため、腕立てを命じられました。
宮坂も平田も成績不良者だったのです。
警察学校の授業は厳しく、それに耐えられない者は毎年すぐに辞めてしまいます。
宮坂の同期も、すでに入校50日目で4人減っていました。
また、成績不良など警官にふさわしくないと見なされた者は、依頼退職を迫られます。
宮坂も平田も、そんな脱落者候補の本命として陰でウワサされていました。
ある日、宮坂たちは教官の植松が肺炎で入院したことを知らされます。
そして彼の代理の教官が、担任を務めることになりました。
新しい教官の名前は風間公親。
以前から宮坂たちの授業を観察していた白髪の男です。
風間の何を考えているか分からない、全てを見透かしたような目に生徒たちは怯えます。
彼は宮坂がわざと職務質問の練習を下手くそにしていたことにも気づいていました。
その上で、宮坂と二人きりになったとき、もう一度自分に対して職務質問をしてみるよう要求しました。
そして「もしこの前のように不合格だったら、今すぐ荷物をまとめて(警察学校を)出ていけ」と言いました。
果たして宮坂は、警察学校に残れるのでしょうか。
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<まとめ>
警察学校を舞台とした、生徒たちが主役のミステリーです。
しかし裏では風間教官が全てを見抜いているので、本当の主人公は彼かもしれません。
生徒たちの細かな変化にすぐに気が付く風間教官は、読んでいて一番怖くて面白いキャラクターです。
無闇に出来の悪い生徒を辞めさせようとしているわけではない所も、好感が持てます。
警察学校の厳しさや異色さ、警察官の裏事情なども知ることができるお得な小説です。
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