【マンガ】『監察医 朝顔』―監察医と刑事の家族ストーリー
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『監察医 朝顔』香川まさひと・木村直已 / 実業之日本社
⇧1巻は2006年発売。(全30巻)
現在絶版ですが、ドラマ放送が開始された翌日の2019年7月9日にダイジェスト版が発売予定です。
中古本ならばダイジェスト版じゃないものが買えますが、ドラマ化が決定したからか、かなり高めの値段に設定されています。(熱烈なファン以外の方には現実的ではない値段です。)
ちなみに「kindle unlimited」なら3巻までは無料で読めます。
(※「kindle unlimited」に登録すると毎月980円かかります。)
<月9ドラマ化>
2019年7月8日からドラマ化されます。(月曜夜9時から放送)
主演は上野樹里さん。
他には時任三郎さん、風間俊介さん、志田未来さん、中尾明慶さんなどが出演されます。
法医学を扱った、監察医が主人公のドラマです。
法医学を扱ったドラマは他に、
・『アンナチュラル』
・『ヴォイス~命なき者の声』
・『科捜研の女』
などいくつかありますが、
この『監察医 朝顔』はUDIラボ(不自然死究明研究所)や医大生の青春ストーリーといった特殊設定はありません。シンプルに現実に働く法医学者を描いた作品です。
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<あらすじ>
主人公は興雲大学法医学教室助教授の山田朝顔。
父は刑事で、母は阪神大震災で10年前に亡くなっています。
そのため朝顔は父と二人で暮らしています。
いつも父が先に電話で事件現場に呼び出され、 その後に朝顔の職場である法医学教室に遺体が運び込まれ、司法解剖が行われます。
朝顔と父は、家庭でも仕事でもお互いを支え合うコンビなのです。
第一話では川原付近・水深15㎝の場所で水に浸かった状態で女性の遺体が発見されました。
発見時は口から泡沫液が出ていたので、死因は溺死だと推測されます。
外傷はほとんどなく、着衣の乱れもありません。
胃の中にはカロリーメイトくらいの大きさの発泡ウレタンが入っていました。
体内に取り込まれた川の水を採取して、プランクトンの有無も調べます。
ケガもなく病気もなさそうだったので、事故死ではなさそうです。
つまり他殺か自殺、ということです。
亡くなった女性には子どもと内縁の夫がいました。
警察は自殺の線が強いと見ていましたが、朝顔は女性の夫の霊安室での行動を不審に感じました。
しかし夫にはアリバイがあり、女性の体内からは、遺体が発見された川にいるプランクトンが確認されました。つまり女性はその川で死んだということです。
もし自殺だとしたら女性はどのポイントから川に飛び込んだのか。
朝顔は自殺説を否定するために、自殺できる橋を捜し回ります。
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<まとめ>
ドラマと原作では設定が変更されることがよくありますが、この作品でも同様です。
ドラマでは苗字が変わっていますし、朝顔の母は阪神大震災で亡くなったのではなく、東日本大震災で行方不明になったことに変えられています。
原作では朝顔は結構ベテランの法医学者ですが、ドラマでは新米という設定です。
この作品の設定の上手いところは、監察医と刑事が家族だということです。
監察医は普通なら警察の仕事に口を出しませんし、捜査に加わろうとしません。
お互いの領分があるからです。
しかしドラマなので主人公が事件に積極的に関わらないと話になりません。
多くの探偵モノの作品では、主人公(探偵)が目立ちたがりで警察の捜査に介入していくか、刑事が探偵役と仲が良くて事件の謎を相談するというパターンで主人公を捜査に関わらせます。
家族だとそういった不自然さがありません。
「刑事の仕事に口を出すんじゃねえ!」と言う父も、結局朝顔の捜査に協力しているのです。
法医学ミステリーというジャンルになりますが、奇抜な死に方や特殊な犯人といった突飛さはなく、オーソドックスで手堅い展開の話が多いです。
予定調和なのではなく、奇をてらわない安定した面白さをキープしています。
特殊なことをして読者の目を引こうとするのは簡単ですが、それは表面的なことであって内容が伴っていないことが多いものです。
奇をてらうことに頼らずに愚直に物語を作ることは、かなり難しいはずです。
著者はそれをずっと続けておられます。
そしてそれがリアルな仕事の日常感につながっています。
絵柄は若干古臭いかもしれませんが、上手いし安定感があります。
デッサンがしっかりしているので、見ていて安心します。
確かな技術に支えられた絵だということが分かります。
掲載誌の漫画サンデーが休刊になった後も、人気があったため電子版で30巻まで連載が続けられました。
それにも納得の、安定感のあるマンガです。
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