【マンガ】『野宮警部補は許さない』1巻―警察官に夢を見るな
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『野宮警部補は許さない』宵田佳 / 徳間書店
⇧1巻は2018年3月発売。
2019年8月時点で、2巻まで出ています。
<警視庁警務部とは>
警視庁にはたくさんの部署があります。
総務部、交通部、警備部、地域部、公安部、生活安全部などです。
この漫画は「警務部」が舞台です。
警務部では主に警察職員の人事、福利厚生、教育などを担当します。
一般企業でいう人事部にあたります。
また警務部には、職員の不祥事を処理する「監察」が設置されています。
監察は「警察の警察」と呼ばれています。
警察職員が被疑者となっている事件を、監察が捜査するわけです。
人員には限りがあるので、監察だけでは対応しきれない細かなトラブルもあります。
たとえば過失、サボり、不倫、ハラスメント行為などです。
それらが表沙汰になる前に解決するのが「特別対応室」の仕事です。
要は監察のサポート役です。
この漫画では、主人公が特別対応室に配属されるところから物語が始まります。
警視庁・上空画像⇩
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<あらすじ>
主人公・橋本檸美(れみ)は、前部署での実績が認められ、警視庁警務部に異動になりました。
配属されたのは「特別対応室」です。
仕事内容は、警察内の細かい不祥事やトラブルを解決したり、未然に防ぐという地味なものです。
キラキラとした警視庁勤務に憧れていた檸美は、それを聞いてガッカリします。
まだ新人の檸美には、教育係として先輩の野宮が付けられました。
野宮は外面は丁寧で親切なのですが、特別対応室のメンバーに対しては不愛想で不親切な態度を取っています。(後者の態度が本来の彼の性格)
嫌な事があれば、手帳に「誰が自分にどういう仕打ちをしたか」を逐一メモしており、いつか仕事にかこつけて復讐してやろうとチャンスをうかがっています。
たとえば、
・万年筆を壊された
・貸したブルーレイBOXを勝手に売られた
・盗撮してSNSに上げられた(中傷された)
などです。
『ジョジョの奇妙な冒険』第三部の空条承太郎と同じです。(VSラバーズ編)
ある日、野宮は警視庁原田署刑事課課長の権田の面談に行きました。
面談というのは、取り調べを優しくした形式のものです。
「こういう訴え(クレーム)があなた宛てに来ているので、以後、行動を改善して下さい」と伝えるためのものです。
当然、容疑者はしらばっくれたり、さらに嘘をついたりして誤魔化そうとしてきます。
そういう者には証拠を突き付けて、反論の余地をなくします。
権田に対する容疑はパワハラです。
具体的には、「権田が部下に肉体関係を強要し、応じなければ評価を下げると脅迫した」件です。
檸美はまさか一警察官、それも課長クラスの人間がそんなことをするとは信じられません。
権田は言いました。
「その部下ってのは男だぞ?
たしかにそういうことを言ったかもしれないが、体育会系の悪ふざけだ。
酒の席じゃよくあることだろうが!
それでも俺が部下を脅したって言えるのか?」
檸美は野宮がいい加減な調査をしたのではないかと疑います。
果たして、野宮はこの事件をどう解決するのでしょうか?
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<警察に夢を見るな>
檸美が特別対応室に配属になった初日、野宮は言いました。
「警察の人間が皆、善人なわけじゃない。
夢は見ない方がいいぞ。
警察官にも、本部(警視庁)の仕事にも。」
警察官である前に彼らも一般市民と同じ一人の人間だから、変な奴もいるし悪事を働く奴もいるということです。
とはいえ、犯罪を取り締まろうとする組織の人間が、同じ犯罪に手を染めているようでは、権力を持たされている資格がありません。
糾弾されるのは当然のことです。
警察官はアイドルと同じで、世間の理想像を体現しなければならない職業なわけです。
政治家と同じで高潔な精神と行動が求められるのに、政治家と同じように不誠実で嘘ばかりつく人達が後を絶たないのは残念なことです。
報道でもあまり詳しく知ることのできない警察の不祥事ですが、
この漫画を読めば、警察内で日常的にどのようなトラブルが発生しているのか分かります。
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