【マンガ】『ギフト±』―中国マフィアも絡んだ闇の臓器移植
【広告】
紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『ギフト±』ナガテユカ / 日本文芸社
⇧1巻は2015年7月発売。
最新刊の17巻は、2019年10月9日に出ました。
2018年9月からアニメ化もされています。
闇の臓器売買の話です。
<臓器移植について>
作品内での説明ですが、日本において年間の臓器移植希望者は約12万人いて、
実際に移植を受けた人数は3千人足らずなのだそうです。
需要に対する供給が追いついていないともいえますが、国内での正規の移植のハードルが高いともいえます。
また、移植を受けられても健康体に戻ることは絶対にないそうです。
移植後は拒絶反応を抑えるため、何種類もの免疫抑制剤の投与が必要になります。
そして移植された臓器の機能は、健康時の本来の自分の臓器の20%に落ちるそうです。
ドラマや映画では、移植さえ受けられれば健康になれるような感じで描かれていることが多いですが、そうではないのです。
しかし、それでも移植希望者の数は減ることはありません。
生き延びるための方法がそれしかないのだから当然です。
この需要と供給のアンバランスさが、非正規の臓器移植が蔓延る温床になっています。
高額な報酬をもらった闇医者が、非正規のルートで入手した臓器を移植するのです。
非正規のルートとは、脳死判定や事故死ではなく、殺人による臓器採取のことです。
目当ての臓器を抜かれた遺体は、荼毘に付されることなくどこかに遺棄されます。
この漫画ではそんな闇の臓器移植の世界が舞台です。
【広告】
<あらすじ>
主人公は女子高生の鈴原環(たまき)。
学校では常に眠そうで無感情な様子で過ごしていますが、相棒のタカシから連絡が来るとハンターの仕事モードに切り替わります。
ハンターの仕事とは、臓器移植のためのドナーを捕まえて解体することです。
環の捕まえるドナーたちは、脳死状態でも事故にあったわけでもない、健康体の人間です。
ドナーとなる人間の選定基準は、法的な裁きを正当に受けておらず、今後も悪事を重ねるであろう犯罪者たちです。
生かしておいても社会悪にしかならないから、成敗するついでに健康な臓器も提供してもらって、移植を希望する多くの人達の命の礎になってもらおうというわけです。
環が解体して取り出した臓器を闇医者(林)に送るのは、タカシの役目です。
彼は他に、ドナーとなる人間を探し出して、その所在を環に知らせる仕事も担っています。
彼のもとには移植希望者のリストがあり、その人達のDNAや血液型に合った人間を、警察の犯罪者のデータベースから選ぶのです。
適合する犯罪者がいなければ、移植を受けることはできません。
環は過去に心臓移植手術を受けており、その執刀医である英琢磨を探していました。
しかし英は3年前、勤務していた病院で医院長を殺害した後に放火まで行い、現在は指名手配犯となって姿を隠しています。
表の世界で生きていくことが難しくなった彼は、「林」と名前を変えて、非合法な臓器移植を請け負う闇医者となって生計を立てていました。
環の手術は一応成功しましたが、その後に姿を消してしまったため、林は環の消息を長年気にしていました。
しかし林は表通りを大っぴらに歩いて調べ回ることができない(指名手配犯)ため、元刑事の探偵・阿藤に環の捜索を依頼しました。
つまり、環と林はお互いに相手の行方を捜しているということです。
そして二人の間にいるタカシだけはそれを知っており、環に余計な感情を持ってほしくないために、二人にその情報を隠しています。
阿藤は林の依頼と並行して、最近臓器を抜かれて水死体で見つかった事件にも関わっていきます。
どうやら中国系マフィアが日本で臓器売買を始めたことによる被害者のようです。
それから環、タカシ、林、阿藤はマフィアの内部抗争に巻き込まれていきます。
【広告】
<まとめ>
中国マフィアも絡んだ、闇の臓器移植にまつわるミステリーです。
大病院や警察上層部の腐敗も描かれた社会派漫画でもあります。
どうしようもない犯罪者と臓器移植希望者を結び付けるというアイデアは斬新です。
絵は上手く、手術シーンの臓器にも存在感があります。
ちなみに今なら、kindle unlimitedで12巻まで無料で読めます。
⇦クリックするとAmazonに飛べます
⇩⇩⇩⇩⇩
⇧⇧⇧⇧⇧
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△