【マンガ】『錦糸町ナイトサバイブ』1巻―キャバ嬢を夢見る歯科助手の奮闘コメディ
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『錦糸町ナイトサバイブ』松田舞 / 講談社
⇧2018年9月発売。
<東京都墨田区錦糸町>
東京に住んでいない人間からすれば、「錦糸町」と言われても、
「なんか聞いたことはあるけどよく知らない」方がほどんどでしょう。
僕もそうです。
このマンガでは、
「ご近所にスカイツリーができるから、どうにか小綺麗にしなきゃと頑張ったけど
ちょっと間に合わなかった街」だと解説されています。
関東以外の地域にもある、都会から少し離れた、田舎というほどでもないよくある地方都市の一つということです。
解説を読んでも行ってみたい気持ちに全くならないのは、全読者共通の感想ではないでしょうかww
本の帯にも「残念な街」と書いてあります。
特定の街をここまでディスるのはなかなか珍しいです。
ネガティブキャンペーンを逆手に取った宣伝のつもりなのでしょうか?
このマンガは、そんな錦糸町が舞台の物語(コメディ)です。
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<あらすじ>
トレンディドラマに感化されてキャバ嬢になることを夢見る主人公・西本小夏。
そのためにわざわざ秋田から上京してきました。
実際は20歳なのに外見が中学生にしか見えないため、キャバクラの面接にはことごとく不採用を食らいます。
よそ見していて電柱にぶつかり、口を切ってしまった小夏は夜間営業の歯医者を訪れ、そこで秋田で顔見知りだった老人(ジジイというあだ名)と再会します。
老人は産休でいなくなる歯科助手の代わりの要員を探していました。
このままだと無職で住む場所もないという小夏の状況を聞き、同郷のよしみでここで働かないかと促します。
しかし小夏はキャバ嬢になることに憧れていたのでその話を断ります。
めげずに新たなキャバクラに面接に行きましたが、もちろん採用されません。
そしてそこで高いボトルを割ってしまい、300万円の借金を背負うことになります。
背に腹は代えられないということで、歯科助手の申し出を受けることになります。
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<歯医者コメディ>
この作品は、主人公はキャバ嬢に憧れていますが、
実際は「歯医者さんのお仕事紹介」マンガです。
特定の仕事を題材としたマンガは数多くありますが、歯医者を扱ったマンガは今まで無かったのではないでしょうか。
その点では斬新です。
一般の人が知らないであろう歯医者業界の雑学を色々と知ることができます。
その業界ならではの話というのは、どれも面白いです。
以下にいくつか紹介します。
◆歯科助手になるには特に資格・免許はいらない。
だから未経験者でもなれるみたいです。
(僕は専門学校とかを出ていないとなれないと思っていました。)
ただし患者の口の中を触ることはだめらしいです。
◆「抜糸」と「抜歯」の両方がよく使われる言葉なので、聞き間違えないように糸の方は「バツイト」と読む。
僕の通う歯医者は糸も「ばっし」と言っていましたが、医師と歯科助手間の話なのかもしれません。
◆全国の歯科医院の数はコンビニより多い。
これはけっこう衝撃の事実ではないでしょうか。
患者の獲得競争が裏では激しいことが予想されますし、腕の無い医者も実はかなりの数いるのではないかと不安になりました。
接客が適当なコンビニがそれなりの数存在しているように。
あとは、歯列矯正の方法が色々あるんだということも詳しく書かれています。
歯の位置をそんなに動かせるものなのかと驚きました。
歯の磨き方や、汚れが残りやすい場所なども説明されています。
実際に歯科衛生士さんに説明をしてもらうとそこそこのお金を取られますが、
このマンガを読んで実践すれば本の代金だけで済みますし、
普通にマンガとして面白いので、確実にお得です。
借金返済のために歯科助手として頑張って働いているのに、
いつの間にか借金が増えていく小夏の今後が気になります。
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