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【マンガ】『賢者の学び舎』1巻―理不尽さに耐えろ

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『賢者の学び舎』山本亜季 / 小学館

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 ⇧2018年5月発売。

 

<体育会系の医学部>

僕は体育会系のノリが苦手です。

必要以上に先輩に敬意を払わねばならず、不必要に後輩に威張りちらす様は傍から見ていてもしんどそうです。

大声を出すことを強要され、出せなければそれだけで非難されるのは理不尽です。

先輩の気まぐれによって、奴隷やパシリのような扱いをされても耐えねばならない必要性を感じません。

 

自分でも忍耐力がないのは自覚しています。

でも、意味や価値があるようには思えないことを強要されるのは、耐えられない性格になってしまいました。

長時間穴をひたすら掘った後、ただその穴を埋めるだけの作業をさせる拷問がありますが、まさにそんな感覚です。

 

 このマンガは、医学部の中でもダントツで体育会系な「防衛医科大学」での学生たちの物語です。

ゴリゴリの体育会系で、読んでいるだけでキツい気がしてきます。

でもストーリーは面白いですよ。

 

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<あらすじ>

親に頼ることや誰かからの援助を受けることを避けたい主人公・真木賢人。

彼は医者になるために学費のかからない防衛医科大学に入学することになりました。

寮生活することで、家賃も食費もかかりません。

彼は最低限のコストで医者になることを目指しています。

 

寮では分からないことを教えてくれる「対番」と呼ばれる2年生の先輩が、個々の新入生につきます。賢人の部屋は、3年生の先輩との相部屋でした。

 

入寮から一週間は何事もなく過ぎましたが、入学式を終えてから、先輩たちの態度が一変します。

 

賢人たち1年生は制服に着替えて5分以内に集合するように言われ、それができなかったので怒鳴られます。(特殊な服なので、慣れない者は着替えに時間がかかります。)

さらに支給された制服のシワをアイロンで伸ばす「プレス作業」を、何度もダメ出しされやり直しをさせられます。

校内のコンビニで買い食いしている者がいたとかで、1年生全員が連帯責任で廊下の雑巾がけをさせられます。

 

賢人たちは本当は、授業の予習や試験勉強や課題の作成に時間を使いたいのに、無意味な嫌がらせのようにしか思えない「プレス作業」を何度もさせられて疲弊していきます。

「アイロンでつけなければならない線が曲がっているからやり直し」という、どうでもいいような理由のイチャモンをつけられて、ついに賢人は先輩に言い返します。

 

「もう座学も始まっています。

僕たち、国家公務員として給料をもらいながら、医官になる勉強と訓練をしているんですよね?

でもこの指導の時間に給与は発生していないはずですし、正直意義を感じません。

指導に時間を使うより、医学生としての本分を優先させるべきじゃないですか?」

 

しかし当然のことながら、先輩がその意見を聞き入れてくれるはずもありません。

賢人の不満は募ります。

「無茶言いつけて怒鳴りつけるだけの指導が、人間形成にでも役立つと思ってんのか?

どう考えても無駄だろこんなこと。」

 

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<防衛医大生>

医学生であると同時に自衛官でもあるのが、防衛医大生の特殊性です。

日本の医学部でかかる学費は私立で3000万円。

国立でも350万円プラス6年間の生活費と教材や実習備品代がかかります。

それら全てが税金でまかなわれて免除される立場にある防衛医大生は、それ相応の振る舞いや責任感がなくては許されません。

 

そもそも自衛官の医師として任務につくことを想定されて指導がなされるわけで、

普通の医学部とは学生の育成方針が違うわけです。

 

戦場や災害地域では不測の事態が待っています。

理不尽さに耐えられる精神力がなければ、そんな場所に行っても役立たずどころかお荷物になってしまいます。

 

賢人はしばらくして気付くことになります。

自分たちに求められているのは、

全員が同じように膨大な量の課題を正確にこなすことだと。

 

自分だけが厳しい訓練に耐え抜けばそれでいいというものではないのです。

自衛官とは突出した才能を一人発掘すればいいのではなく、組織力で真価を発揮するものだからです。

 

理不尽さに耐える精神力と、仲間を見捨てないチームワークが、普通の医学部生よりも求められているのです。

指導の意味や意義を教えてくれと言うのは甘えなのです。

自分を鍛え直したいとは1ミリも思いませんが、自分が世の中や社会に甘えて生きていることは分かりました。

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