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【ノンフィクション】『死体の教科書』―米津玄師「Lemon」を聴きながら

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『死体の教科書』上野正彦 / 朝日新聞出版

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⇧2010年出版。

ジュンク堂でフェアやってたので買いました。

 


ドラマ『アンナチュラル』は非常に面白かったですね。

不自然死の遺体を解剖して死因を究明するという、法医学を題材としたお話でした。

 日本における不自然死の8割は解剖されないまま火葬埋葬されるそうです。

これは先進国で最低水準だとか。

死因究明よりも遺体を傷つけたくないという方がまだまだ多いのでしょうか。

 

この本は、元東京都監察医の著者が過去に遭遇した豊富な事例をもとに、法医学による検死について語っています。

 病死判定以外の遺体は不審死・変死として検死するそうですが、死因究明のための見方として、巷でよく言われる「5W1H」の原則を使うそうです。

「5W1H」とは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、Why(なぜ)、What(何が)、How(どうやって)、のことです。

この場合、犯行時刻、犯行現場、犯人・共犯者・被害者、動機、犯行結果、犯行方法にあたります。

 

監察医ならではの視点、世間が思い込んでいる誤解の反証データが面白いです。

犯罪素人の犯人がどういう偽装工作(自殺や事故に見せかけたり、犯行時刻を誤認させたりする)をやるのか。それはどういう観点からすぐバレてしまうのか。

初期の『名探偵コナン』を熟読している方にはけっこうおなじみの、「死斑」や「死後硬直」の解説は詳しく書かれています。

 

死体をバラバラにして捨てるバラバラ殺人事件は犯人が女性の場合が多いそうです。

残酷だからではなく、死体を処分するときに解体しないと一人で持ち運べないからとのこと。なるほど!

 

保険金や遺産相続の関係で、死亡報告書に記載する死亡時刻を変えてくれと医師に請う遺族がけっこういるみたいです。

ドラマや小説の中の話だと思っていたのですが、世間は僕が思っているよりも浅ましかったようです。

 

この本は法医学や検死に興味のある方にとっては非常に面白いのですが、それ以外の方にとっては気分を害されるかもしれません。

世の中にはこんなにも殺人事件があふれているのか、とうんざりしてしまうことになるでしょう。ニュースで凄惨な事件が頻繁に報道されているにもかかわらず、それはほんの氷山の一角に過ぎないことがよく分かります。

 

人類が存在する限り利害関係や怨恨は生まれますから、殺人事件は永遠になくならないのかもしれません。

同列に語ってはいけないことなのかもしれませんが、つまりミステリー小説というジャンルもなくなることはないのかもしれません。

無理やりポジティブなことを考えようとしたら、そういうことしか思いつきませんでした。

 

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