【小説】『このミステリーがすごい!2020年版』―2019年に発表された本ベスト20!
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『このミステリーがすごい!2020年版』宝島社
⇧2019年12月11日発売。
乃木坂46の白石麻衣さんが表紙です。
※去年は同クループの高山一実さんが表紙でした。
今後も乃木坂46メンバーが表紙を飾っていくのかもしれません。
マスコットキャラのニャームズが、いつか忘れられそうで心配です。
⇧2018年12月11日発売
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【小説】このミステリーがすごい!2020年版【表紙は乃木坂46の白石麻衣さん】
<前情報>
『このミステリーがすごい!』は毎年12月上旬に発売される、その年に発売されたミステリーのランキングです。
この『2020年版』は、正確には2018年11月~2019年10月までに発売されたミステリー小説の中から選ばれたものです。
投票者は全国のミステリーマニアや評論家、大学のミステリー研究会たちなど、計73名です。
国内編と海外編に分かれており、それぞれ20位まで順位が付けられています。
ミステリーとは言っても、「本格ミステリー」だけがエントリーされるわけではなく、ミステリー要素があるものなら何でもランクインしてきます。
この記事では、最注目の各ベスト10だけ紹介します。
11位以下の作品は、ぜひ本を買って確かめてみて下さい。
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<国内編>
◆第1位 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』
相沢沙呼 / 講談社 / ハードカバー
⇧2019/9/12発売
推理作家と霊媒師のコンビが、様々な殺人事件を解決していきます。
霊媒師の名前は城塚翡翠(じょうづか ひすい)。
翡翠は事件の現場に行けば、被害者と通じることが出来ます。
そうした翡翠の霊視を元に、作家の香月史郎が推理を組み立て、事件の謎を解きます。
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・・・作成中
◆第2位 『ノースライト』
横山秀夫 / 新潮社 / ハードカバー
⇧2019/2/22発売
一級建築士の青瀬は、施主の依頼で入魂の邸宅を設計しました。
それは雑誌にも紹介され、青瀬の自信作となりました。
施主の吉野は完成を喜びましたが、その後その家に住んだ形跡がありませんでした。
青瀬は吉野一家の行方を追います。
◆第3位 『魔眼の匣の殺人』
今村昌弘 / 東京創元社 / ハードカバー
⇧2019/2/20発売
2019年12月から映画公開も開始された『屍人荘の殺人』シリーズの第2弾です。
屍人荘でのテロを画策した班目機関の研究所<魔眼の匣>で殺人事件が起こります。
そこでは予知能力が研究されており、元被験者のサキミという老婆が
「あと二日で男女が二人ずつ四人死ぬ」と予言し、その通りになります。
予知とクローズド・サークルを掛け合わせた本格ミステリーです。
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【小説】『魔眼の匣の殺人』/ クローズドサークル×未来予知【ミステリー】【本のおすすめ紹介】
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◆第4位 『罪の轍』
奥田英朗 / 新潮社 / ハードカバー
⇧2019/8/20発売
昭和38年の東京と北海道が舞台です。
当時は一般家庭にまだ固定電話が普及していませんでした。
そんな中で子どもの誘拐事件が起こります。
誘拐犯との電話でのやりとりにまだ慣れていない警察は、対応に右往左往させられます。
それでも徐々に犯人に迫っていく過程は、非常に緊迫感があります。
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【小説】『罪の轍』/ 昭和の誘拐捜査は超大変!【ミステリー】
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◆第5位 『刀と傘 -明治京洛推理帖-』
伊吹亜門 / 東京創元社 / 四六判(ソフトカバー)
⇧2018/11/30発売
幕末の京都を舞台とした連作短編ミステリーです。
後に初代司法卿となる江藤新平と、尾張藩の侍の鹿野師光がコンビを組んで、殺人事件の謎を解いていきます。
江戸時代ならではの犯行動機にうならされます。
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【小説】『刀と傘』/ 司法卿探偵・江藤新平【本のおすすめ紹介】
⇩⇩⇩この作品の詳細な紹介記事はこちら⇩⇩⇩
◆第6位 『紅蓮館の殺人』
阿津川辰海 / 講談社 / 文庫
⇧2019/9/20発売
山火事による炎に囲まれた屋敷内で、殺人事件が起こります。
火の勢いが強くて脱出できないので「クローズド・サークル」です。
屋敷がやがて焼失することは、冒頭から読者には分かっています。
脱出方法を探すのか、事件の真相を解明するのか。
時間が限られているので、どちらを優先するのか選択しなければなりません。
時間制限つきという珍しいタイプのミステリーです。
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◆第7位 『欺す衆生』
月村了衛 / 新潮社 / ハードカバー
⇧2019/8/27発売
詐欺師たちが手法を変えて人を騙し続け、やがて国家規模のスケールにまで拡大していく犯罪小説です。
80年代半ばに実際に起きた、豊田商事事件がモデルです。
◆第8位 『昨日がなければ明日もない』
宮部みゆき / 文藝春秋 / ハードカバー
⇧2018/11/29発売
私立探偵・杉村三郎シリーズの5作目です。
3話収録の中短編小説です。
いずれも始まりは小さな事件ですが、やがて大きな悲劇につながっていきます。
◆第9位 『本と鍵の季節』
米澤 穂信 / 集英社 / ハードカバー
⇧2018/12/14発売
高校二年の堀川次郎が、同級生の松倉詩門とコンビを組んで、学校図書室の業務をこなしながら、学校で起きた謎を解いていく連作ミステリーです。
「古典部シリーズ」と同様の、高校生を主人公とした学園ミステリーですが、
「古典部」とは違ったほろ苦いテイストが特徴です。
◆第10位 『潮首岬に郭公の鳴く』
平石貴樹 / 光文社 / 四六判(ソフトカバー)
⇧2019/10/22発売
函館の実業家の孫・咲良が行方不明になりました。
海岸で血のついた鷹のブロンズ像が見つかり、その後、彼女の遺体も発見されます。
ブロンズ像は彼女の家にあったものでした。
事件の前には脅迫状が送られてきており、どうやら芭蕉の俳句の見立て殺人のようだと分かってきます。
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<海外編>
◆第1位 『メインテーマは殺人』
アンソニー・ホロヴィッツ / 訳:山田蘭 / 東京創元社 / 文庫
⇧2019/9/28発売
葬儀社で自分の葬式の手配をした老婦人が、その日に絞殺されてしまいます。
作家のホロヴィッツと元刑事のダニエルがコンビとなり、殺人事件の謎を追います。
去年の『このミステリーがすごい!』で1位を獲った『カササギ殺人事件』でもそうでしたが、著者はアガサ・クリスティなどの古典的ミステリーの空気感を醸し出すのが非常に上手いです。
手記形式なのに安易に叙述トリックにせず、徹底してフェアプレイにこだわった本格ミステリーです。
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【小説】『メインテーマは殺人』/ 手記形式なのにフェアプレイ!【このミステリーがすごい!2020年版 第1位】
⇩⇩⇩この作品の詳細な紹介記事はこちら⇩⇩⇩
◆第2位 『拳銃使いの娘』
ジョーダン・ハーパー / 訳:鈴木恵 / 早川書房
⇧2019/1/10発売
11歳の少女であるポリーの前に、刑務所の中にいるはずの父・ネイトが現れます。
獄中でのギャングのボスとのトラブルのせいで、ネイトの家族の命が狙われることになったのです。
ネイトは娘を連れて逃亡の旅に出ます。
⇩⇩⇩この作品の詳細な紹介記事はこちら⇩⇩⇩
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◆第3位 『ザ・ボーダー』
ドン・ウィンズロウ / 訳:田口俊樹 / ハーパーコリンズ・ジャパン / 文庫
⇧2019/7/17発売
『犬の力』『ザ・カルテル』に続く、アメリカとメキシコの麻薬戦争の物語です。
三部作であり、この『ザ・ボーダー』で終幕です。
麻薬王・アダン・バレーラの排除に成功した後の、カルテル構成員たちの新たな覇権争いを描いています。
◆第4位 『イヴリン嬢は七回殺される』
スチュアート・タートン / 訳:三角和代 / 文藝春秋 / 四六判
⇧2019/8/9発売
「 タイムリープもの」と人格転移というネタを組み合わせた本格ミステリーです。
「私」は深い森をさまよい、古い屋敷にたどり着きます。
そこで時間が同じ日の朝に巻き戻っていることと、自分が別の人間になっていることに気付きます。
そして今夜イヴリン嬢が殺され、その謎を解かない限り、延々とこの日を繰り返すことを知らされます。
◆第5位 『ディオゲネス変奏曲』
陳 浩基 / 訳:稲村文吾 / 早川書房
⇧2019/4/3発売
中国人作家による、香港を舞台にしたオムニバス短編集です。
『このミステリーがすごい!2018年版』海外編・第2位にランクインした『13・67』の衝撃を忘れられない方におすすめです。
◆第6位 『11月に去りし者』
ルー・バーニー / 訳:加賀山卓朗 / ハーパーコリンズ・ジャパン / 文庫
⇧2019/9/17発売
主人公はニューオーリンズの裏社会で生きるギドリー。
ある日彼は、大統領暗殺の陰謀に自分が歯車として組み込まれていたことを知って驚きます。
仲間が次々と殺され、次は自分だと思った彼は、ラスベガスの犯罪組織にすがるべく西へ向かいます。
◆第7位 『休日はコーヒーショップで謎解きを』
ロバート・ロプレスティ / 訳:高山真由美 / 東京創元社 / 文庫
⇧2019/8/9発売
『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』に続く短編集です。
本格ミステリーから私立探偵もの、ホラー、サスペンスなどバラエティ豊かなラインナップです。
◆第8位 『1793』
ニクラス ナット・オ・ダーグ / 訳:ヘレンハルメ美穂 / 小学館
⇧2019/6/5発売
フランス革命の煽りで国王が暗殺され、混乱が続く1793年のスウェーデンが舞台です。
ストックホルムの湖でバラバラ死体が発見されます。
退役軍人のカルデルは、法律家のセーシルの片腕として事件の捜査に関わります。
◆第9位 『愛なんてセックスの書き間違い』
ハーラン・エリスン / 訳:若島正ほか / 国書刊行会 / ハードカバー
⇧2019/5/25発売
ハーラン・エリスンといえばSF作家として超有名ですが、SFではない作品も書いています。
そのミステリー系の短編を集めたのが本書です。
「SFってハードル高そうなんだよな~」と思っている方は、こういう「SF作家の書く非SF小説」から読むキッカケを作るのも良いかもしれません。
◆第10位 『国語教師』
ユーディト・W・タシュラー / 訳:浅野晶子 / 集英社 / 四六判
⇧2019/5/24発売
有名作家のクサヴァーと国語教師のマティルダ。
二人は元夫婦で、16年ぶりに再会することになりました。
クサヴァーは16年前に突然失踪したため、マティルダはその理由が分からず長年苦しんできました。
別れてから再会するまでの間にクサヴァーに何があったのか。
お互いに物語を創作しながら、相手の真意を探ろうとします。
⇩⇩⇩この作品の詳細な紹介記事はこちら⇩⇩⇩
<まとめ>
発表前に今年のランキングを予想する人は大勢います。
結果を知って納得できずに怒る人もいますが、こういうのは自分の予想が外れる方が面白いものです。
『このミステリーがすごい!2020年版』は、ミステリーの評論家や研究会などの、73人の投票によってランキングが決められています。
日本で小説を日常的に読んでいる人が総人口の0.1%だとすると、その数は10万人です。
その10万人が全員ミステリーを読んでいるわけではありませんが、73人というのはその0.073%にあたります。
読書家の0.073%だけの投票で決めたランキングなんて、決定的なものとはとても言えません。
だから結果に対して、「なんで自分の推しの作品が上位にランクインしてないの?」と憤慨するよりも、「見逃していた作品に気づけてラッキーだ」と思うくらいで丁度いいのだと思います。
ランキング上位作品は12月や1月は品切れになっているかもしれないので、早めの注文をおすすめします(^0^)/
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【小説】このミステリーがすごい!2020年版【表紙は乃木坂46の白石麻衣さん】