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【マンガ】『響 小説家になる方法』13巻―高校時代と物語の完結

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『響 小説家になる方法』柳本光晴 / 小学館

 ⇧2019年11月29日発売。

  ついに最終巻を迎えました。

 

 

<高校生のその先>

振り返ってみれば、この『響 ~小説家になる方法』という漫画は、主人公・響の高校3年間を描いた作品だったといえます。

無名だった高校1年から、あっという間に日本で知らない者はいないほど有名になり、世間を騒がせ続けて高校生活を終えます。

 

多くの人は、高校時代根拠なき自信にあふれています。

未来には無限の可能性が広がっていて、自分は何にでもなれるような無敵の気分です。

そのままの状態で生きていけたら幸せ者でしょう。

 

一方で、高校時代は、次第に現実や自分の実力のなさが見えてきて、謙虚になりつつ自信も失う時期でもあります。

自分と周囲の人間とを比較して、自分には何の才能もないのではないかと疑うこともあるはずです。

そしてほとんどの人は、自分の才能に不安を持ちながら高校を卒業していきます。

高校生の内に自分の才能に気づけた人は、数少ない幸せ者といえます。 

 

この漫画の主人公・響はそういう意味で、幸せ者でした。

初めは彼女も自分の文才に自信を持てませんでしたが、見ず知らずの多くの他人から評価されたことで、自分の才能を信じていい根拠を得ました。

かと言って、そこで浮かれることなく、自分の進みたい道を妥協なく邁進できたのは、彼女の中に才能と向き合う覚悟があったからでしょう。

 

これは、才能と覚悟の物語だったのです。

 

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<あらすじ>(ネタバレあり)

デビュー作『お伽の庭』が、芥川・直木賞同時受賞により世間で話題になり、

その後、全国高校文芸コンクールで文部科学大臣賞を受賞した主人公・響。

彼女は高校3年生になり、進路について考えるようになりました。

 

響は小説は好きだけれど、作家になるというビジョンにはまだ現実感がなく、

かといってどこかの大学に特別行きたいという願望もありません。

進路に悩んだ末の最終的な結論としては、

「外国の小説も気になるから海外に行くというものになりました。

 

響はヨーロッパ中を巡ろうと考え、最初の留学先はイギリスに決めました。

そのために英語の勉強に集中しようとしますが、彼女の周囲の人達は目まぐるしく動いていました。

『お伽の庭』の大ヒットが世間に文芸ブームをもたらし、そのため彼女がデビューした小論社から、純文学の新雑誌が50年ぶりに創刊されることになったのです。

 

新雑誌の編集長に抜擢されたのは、響の編集担当の花井ふみ。

花井は、記者会見のときも響を守ることを最優先に考えた良心的な編集者です。

「新雑誌の創刊の条件は、響の新連載を載せること」だと会社の上層部から強く要請がありましたが、花井は受験生の響に負担をかけたくないと悩みます。

 

花井は新雑誌のことを響に話しました。

もともと高3の1年間は小説を書くつもりはなく、受験に専念するつもりだった響でしたが、純文学の新雑誌は楽しそうだから参加したいと申し出ます。

そこから響は創作モードに入り、周りの雑音に反応しないほど集中していきます。

もちろん、受験勉強も同時進行で続けます。

 

その裏では、響の知らぬ間に、きちんと断ったはずの『お伽の庭』の漫画化の話がスタートしていました。

響の許可を得ていないので、編集担当の花井にも内密で話が進められていき、もう阻止できないほど規模が大きくなっていきます

 やがて響は、新作の『青の城』を締め切りギリギリで書き上げました。

創作から解放された彼女は、漫画化の話を潰すため、東京へ向かいます。

 

創作中に降りかかってきた問題すべてに決着をつけた響は、在学中に知り合った作家、総理大臣、部活の後輩たちに別れを告げ、イギリスへ旅立ちました。

 

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<まとめ>

 タイトルが『小説家になる方法』となっていますが、この漫画を読んでも小説家にはなれません。

響の才能が圧倒的すぎるからです。

次々とひねくれ者の純文学関係者たちを魅了していく彼女の文才は、もはやギャグといっていいほどです。

それがこの作品の醍醐味でもあります。

 

響は確かに天才ですが、「才能不足を言い訳にして努力を放棄してはいけない」ということは、漫画の中で何度も描かれるテーマです。

やりたいことがあるのなら、才能の有無に関係なく今すぐやってみろということですね。

 

連載が終わってしまったのは残念ですが、一気読みするにはちょうどいい長さともいえます。(全13巻)

すべての世代の心に響く作品です。

 

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