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【小説・ミステリー】『サイコセラピスト』―犯行後に心を閉ざした殺人犯

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『サイコセラピスト』アレックス・マイクリーディーズ / 訳:坂本あおい / 早川書房

⇧2019年9月5日発売

 

 

<殺人犯が黙秘を続ける理由>

 警察に捕まった後の容疑者は、しばしば取り調べで黙秘を続けます。

警察が証拠を揃えられなければ、自分が罪を自白しない限り、いずれ釈放になるからです。

あるいは、やってもいないことまで自分がやったことにされないよう、警察を警戒している場合。

さらに、自分ではなく誰かをかばって何も語ろうとしない場合もあります。

真犯人が別にいる場合ですね。

 

また、殺人犯だと確実に分かっている場合でも、黙秘が行われます。

多くは心神喪失者を装うためです。

周囲からそう見られて、上手くいけば無罪になる可能性もゼロではありません。

 

この小説にも、殺人犯であることが明白なのに、何年も黙秘を続ける女性が登場します。

しかしその目的は、心神喪失者を装うためではありません。

自分の意志で殺人を犯したにもかかわらず、ショックを受けて心を閉ざし、話すことが出来なくなってしまったのです。

 

一体どういうことがあれば、そんな状態になってしまうのでしょうか。

これから紹介する『サイコセラピスト』は、その謎を解き明かすミステリーです。

 

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<あらすじ>

 画家のアリシア・ベレンソンが夫のゲイブリエルと結婚して、7年が経ちました。

ある日の夜、アリシアの隣人が複数回の銃声を耳にして、警察に通報しました。

アリシア達の家に到着した警察は、真っ暗なリビングに立っていたアリシアを発見しました。

彼女は警察に気づかず、微動だにせず、怯えた表情をしていました。

 

床には銃があり、その側には手足手首を椅子に縛り付けられたゲイブリエルが座っていました。

彼は頭を打ち抜かれて死亡していました。

アリシアの両手首には静脈を切断する深い傷があり、床は血まみれになっていました。

 

 アリシアは警察に逮捕されてから、ずっと無言のままでした。

裁判が始まっても口を閉ざしたままだったので、紆余曲折の末、彼女の精神は異常な状態にあると認められました。

その後、彼女は司法精神科施設に入院することになりました。

床にあった銃には彼女の指紋しかなく、彼女が夫を殺害したことに疑問の余地はありません。

ただ、「なぜ殺したのか」ということだけが謎のまま残りました。

 

6年後。

心理療法士のセオ・フェイバーは、アリシアのの熱烈なファンでした。

彼はある日、アリシアのいる病院で司法心理療法士のポストに空きが出たことを知りました。

彼は報道で事件や入院のことを知っており、前々から「彼女を救いたい」と思っていたので、求人募集を見るとすぐに応募しました。

 

 セオは無事に面接に合格し、心理療法士としてアリシアのいる病院にやって来ました。

病院の同僚や上司は、アリシアに何をしても全く反応がないため、彼女の治療をすでに諦めていました。

しかも彼女は過去に暴れた事例があるため、トラブルを起こさないよう鎮静剤を過剰に投与されており、常に意識朦朧とした状態に置かれていました。

 

それではアリシアと意思疎通が出来ないので、セオは投薬量を減らすよう上司に要求しました。

根回しの結果、投薬量を減らすことは承認され、セオはアリシアの担当医として、彼女と二人きりで面談する機会を得ました。

薬が少なくなったことで、アリシアのフラフラだった意識は改善されましたが、これまでの治療と同様、セオが話しかけても彼女には何の反応もありませんでした。

 

ところが、セオが「君を救いたい」と言った瞬間、アリシアは突如彼に襲いかかり、殺意を持って首を絞めてきました。

 

アリシアは一体、何に怒ったのでしょうか。

そして、なぜ最愛の夫を殺害したのでしょうか。

 

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<まとめ>

 犯行後に心を閉ざした殺人犯の、犯行動機を探るミステリーです。

基本的には心理療法士のセオの視点で物語は進みますが、その間にときどきアリシアの日記が挟み込まれています。

一見、事件と関係なさそうなセオのエピソードも伏線になっており、最後に驚愕のトリックが仕掛けられています。

 

 デビュー作とは思えないほど、語りと構成が抜群に上手い小説です。

 

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