【マンガ】『僕はどこから』―不運すぎる倒叙型アリバイトリック【ドラマ化】
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『僕はどこから』市川マサ / 講談社
⇧1巻は2018年6月発売。
最新刊の4巻は、2019年3月に出ました。
2020年1月からドラマ放送が開始されます。(水曜深夜0時12分~)
主演は中島裕翔さん(Hey! Say! JUMP)です。(竹内薫役 / 写真右)
その相棒役を務めるのは間宮祥太朗さんです。(藤原智美役 / 写真左)
<絶え間ないピンチ>
倒叙型ミステリーという言葉をご存知でしょうか。
読者や視聴者には予め犯行のシーンを見せておいて犯人が分かるようにしておき、トリックや真犯人を知らない主人公の刑事が、徐々に犯人に迫っていく過程を見せるタイプのミステリーのことです。
代表例は、刑事コロンボや古畑任三郎です。
この漫画の1巻では、その倒叙型ミステリーのさらに逆を取っています。
つまり読者は真犯人を知っていて、主人公が犯人ではないことも分かっているのに、それを知らない警察は主人公を徐々に犯人として疑いを深めていくのです。
主人公には犯行を否定できない事情があり、黙秘するしかありません。
同じ事情により、真犯人を名指しすることもできません。
主人公は、真犯人の完璧なアリバイトリックに利用されたのです。
非常に上手いやり方です。
そしてこの漫画は、このトリックがメインなのではありません。
冤罪になりそうな事態も含め、次々と主人公の身にピンチが襲いかかってきます。
それらをどう切り抜けていくかというサスペンス漫画なのです。
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<あらすじ>
主人公は母と二人暮らしの青年・竹内薫。
彼は高校を中退して、コンビニでアルバイトをしています。
母親が若年性アルツハイマー型認知症になってしまったので、彼が生活費を稼ぐしかなくなったからです。
お金もないため、母親を施設に入れることもできません。
竹内は空いた時間を利用して小説を書いていました。
認知症になる前の母の希望でしたし、人気作家になれば収入が増えるからです。
竹内は昔から他人の文章を書き写すことで、その人の思考や文体をほぼ完璧にコピーできるという能力がありました。
その能力を活かし、有名作家の文体を真似て小説を書いてみるのですが、編集者には個性がないと言われています。
しかし文体や作風のコピーは一級品なので、「スランプの作家のゴーストライターをやってみないか」とまで提案されてしまいました。
一方、竹内の中学時代の友人・藤原智美(男)は、小さな組のヤクザの組長になっていました。
彼は上部組織の組長から、権力者の息子の替え玉受験を成功させるよう命令されました。
そして彼は、その仕事を一般人である竹内のもとに持って来ました。
他人の思考をコピーして再現する竹内の能力が必要だったからです。
藤原は替え玉受験の仕事が成功すれば、報酬に2000万円渡すと竹内に言いました。
それだけあれば、アルバイトをせずに小説の執筆だけに集中できますし、ケガをした母親を病院の個室に入れることもできます。
一方、ゴーストライターの仕事に対して提示された報酬は微々たるものでした。
結局、竹内は藤原の仕事に協力することを承諾しました。
替え玉の対象である井上玲は、名門私立大学の受験を控えていました。
彼は英語や地理の科目は問題なさそうですが、小論文が絶望的でした。
小さい頃から厳しい母親によって事あるごとに殴られ、人格を否定され続け、精神的におかしくなっていたからです。
それでも彼の母親は、見栄のためにどんな方法を使っても息子を名門大学に入れたいと考え、藤原達に替え玉受験を依頼したわけです。
替え玉の方法は、午前の科目は普通に玲が受験し、午後から始まる小論文の時だけ、玲と竹内が入れ替わるというものです。
試験は無事に終了しましたが、なんと小論文の解答時間中に帰宅した玲は、そこで母親を殺害して逃亡してしまいました。
玲の様子が変だったことに違和感を抱いた竹内は、試験終了後に井上家を訪ね、玲の母親の遺体と遭遇します。
そこへ110番通報を受けた警察が乗り込んできました。
警察は第一発見者の名目で竹内を警察署まで連行しますが、事情説明ができない彼に疑いを深めていきます。
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<まとめ>
主人公・竹内の他人の思考や文体を完璧にコピーできるという能力があってこそ、成立するアリバイトリックです。
小論文を筆跡鑑定しても、玲が受験していたということになるからです。
ヤクザの仕事なので、警察に「実は替え玉受験してました」と言えば殺されます。
そもそも替え玉受験自体が違法なので、説明すれば逮捕されるだけです。
つまり真犯人のアリバイを、自分が替え玉受験したことによって完璧に証明してしまったのです。
竹内は警察の疑いを晴らす必要がありますし、ヤクザの仕事を失敗したので指をつめるという罰が待ち受けています。
果たして彼は、どうやってこの危機を切り抜けるのでしょうか。
常に緊迫感のあるサスペンスです。
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