【マンガ】『バジーノイズ』1巻―孤高の音楽ライフは難しい
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『バジーノイズ』むつき潤 / 小学館
⇧1巻は2018年9月発売。
最新刊の4巻は2019年9月30日に発売されました。
<シンプルライフ>
人々の価値観は多様化し、理想とする生き方・ライフスタイルも人それぞれになってきました。
お金をバリバリ稼いで欲しいものを好きなだけ買える生活に憧れる人もいれば、
お金は生活できる最小限だけあればいいから、好きな事だけを誰にも邪魔されずにひたすら追求できる環境が欲しい人もいます。
この漫画の主人公は後者です。
好きな音楽を聴いて、好きなように自分でも作曲できる環境があれば他に何もいらないと考えています。
むしろ余計な雑音を排除し、音楽以外を生活に入り込まないようにしています。
彼には友人もいないし、家族とも関わりを避けて一人暮らしをしています。
仕事も人と関りが少なくて済むものを選び、賃金の安さは気にしていません。
彼には音楽だけがあればよく、それだけで満たされているのです。
心底没頭できるものがない人には、こういう感覚が理解できません。
夢中になれるものがない人は、
自分のシンプルな生活を周囲の人間にどう見られるか気にしたり、
友だちがいないことは寂しくて恥ずかしいことだと思ったり、
収入の高さを他人と比べて落ち込んだり、
自分よりも不幸そうな人を見つけて優越感に浸って安心しようとしたりします。
自分の人生の質よりも、他人の目を気にするわけです。
この漫画の主人公はそんなことは一切気にしていません。
自分の世界を持ち、孤独を恐れていません。
毎日幸せそうです。
そんな生活の中に、邪魔者が入ってくるところから物語は始まります。
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<あらすじ>
主人公はマンションの住み込み管理人をしている21歳の青年・清澄(きよすみ)。
彼は毎日朝6時に起き、職場である管理人室には10秒で出勤が完了します。
毎朝のゴミ出しをして、適当に清掃と点検を済ませたら、あとは管理人室に定時までいればいいというシンプルな仕事です。
仕事が終われば、夜はPCで音楽を聴いたり作ったりして暮らしています。
余計なものは何もない、単純で完結した生活です。
清澄は現在の生活に特に不満を持ってはいませんでしたが、夜に音楽を鳴らしているために、ときどきマンションの住人から苦情が寄せられていました。
彼はマンションのオーナーから怒られ、「次に苦情が来たら管理人の仕事を辞めてもらうぞ」と警告されました。
ある日、マンション住人の女性・潮(うしお)(24)が管理人室にやって来ました。
要件は、部屋の前の電球が切れているから交換してくれという依頼です。
潮は管理人が想像よりも若かったことに驚き、なんでこの仕事をしているのか質問してきました。
清澄は「仕事は簡単だし、一人でやれるし、接客とか職場の人付き合いとかはややこしいから」と答えます。
そして会話していく中で、清澄の真上の部屋に潮が住んでいることが分かりました。
清澄はオーナーから「苦情が来るから、夜に音楽を鳴らすのはやめろ」と言われてから、音楽を流さないようにしていました。
ところが潮に「いつも下の部屋から音楽が聴こえてきて、それがオシャレで好きだ」と言われ少し嬉しくなりました。
そして夜に演奏していたのが清澄だったことがバレて、潮は彼につきまとうようになります。
清澄は自分の部屋で音楽を流せないので、川辺で流して楽しむことにしました。
その様子を潮が軽い気持ちで勝手にSNSにアップしたら、予想外にバズります。
彼女はそんなにたくさんの「いいね!」をもらったことがなかったので舞い上がり、「自分が清澄の音楽を広めるんだ」と宣言しました。
これまで一人だけで完結していた清澄の世界が変わっていきます。
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<まとめ>
清澄は別に音楽で名を上げようとは思っていません。
音楽で食べていこうとも考えていません。
自分が聴きたいものを自分で作っているだけで満足しています。
しかし才能を持ちつつも孤高に生きる人を、周囲の人間は放っておきません。
なんだかんだと理由をつけて関わろうとしてきます。
ほぼ確立されていた清澄の孤高でシンプルな世界は、潮の登場によって乱されるのです。
この作品のヒロインである潮は、身ぎれいにしているだけで、内面はガサツで無神経で押し付けがましく、言葉は軽薄で感情的にしか行動しません。
一言でいえば、一人よがりな女です。
彼女が清澄のこれまで続けていた生活をことごとく壊していきます。
まあ迷惑な話ですが、人生とはそういうものなのかもしれません。
孤独に生きたくても、人間社会の中にいる限りそれは難しいのです。
果たして彼の静かな音楽ライフは、どう変わってしまうのでしょうか。
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