【マンガ】『片喰と黄金』1巻―ゴールドラッシュで一発逆転をねらえ!
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『片喰と黄金』北野詠一 / 集英社
⇧2019年6月19日発売。
タイトルの「片喰(かたばみ)」とは、植物の名前です。
繁殖力が強く、一度根付くと絶やすことが難しいとも言われています。
主人公の生命力の力強さを例えているものと思われます。
<ゴールドラッシュ>
「ゴールドラッシュ」という言葉をご存知でしょうか。
1848年1月、アメリカ西部・カリフォルニアのとある水路で黄金が発見されました。
ウワサはまたたく間に広がり、アメリカだけでなくヨーロッパやアジアなどからも、人々は一獲千金を夢見てカリフォルニアに集まりました。
最も加熱したのは発見の翌年―1849年です。
これにちなんで、金の採掘に向かった人々は「フォーティナイナーズ」と呼ばれています。
結果として、一部の者たちは莫大な富を得ましたが、大半の者はほとんど利益を得られなかったといわれています。
仮想通貨みたいですね。
自国で貧しい暮らしをしていたとしても、当時のアメリカに行けば仕事に就くことができるといわれていたので、出稼ぎのために船でアメリカに渡る人々は一定数いました。
そしてゴールドラッシュのウワサがヨーロッパにも伝わり、アメリカに渡ろうとする人がさらに増えました。
このマンガは、ゴールドラッシュで沸いているアメリカへ行き、貧しい暮らしから一発逆転を狙う少女の物語です。
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<あらすじ>
舞台は1849年のアイルランド。
4年間も続く大飢饉の真っただ中、農家に生まれた14歳の少女・アメリアとその従僕・コナーは貧窮していました。
飢饉のせいで彼女の両親も祖父も兄も亡くなり、お手伝いさんたちも去っていき、土地代が払えずに立ち退きになったからです。
お金も家も食べるものもなく、道端の死体漁りをして金目の物を探す毎日です。
仕事も土地もなく、救貧院はいつ空きが出るか分かりません。
このときのアイルランドで生きていくには、希望が見つかりませんでした。
アイルランドで生きていけないならば、「移民」という選択肢があります。
彼女はアメリカに渡ろうと考えました。
そしてカリフォルニアのゴールドラッシュのウワサを聞いて、アメリカに渡って金の採掘に参加し、大富豪になるという野望を抱きます。
しかし今は、アメリカへの渡航費すら払えない状態でした。
日々の生活を食いつなぐことで精一杯でしたが、彼女は絶望していませんでした。
親しい者達が彼女のために犠牲となって死んでいったので、自分は運命を見返してやるほどの富を、皆の代わりに必ず手に入れねばならないと誓ったからです。
高い目標を掲げてそれに向かっているときは、どんな状況でも絶望しないものです。
そして、死体漁りをする中で出会った男にアメリカへの渡航費を半分出してもらい、アメリアとコナーはなんとか船に乗ることができました。
しかし移民船は「棺桶船」とも呼ばれ、一ヶ月以上劣悪な環境下の船倉で生活することになるので、到着までに半数が船の中で死んでしまうそうです。
船の中で仲良くなった青年・ダラもアメリカに到着する直前で亡くなってしまいました。
6週間の船旅を乗り越え、NY(ニューヨーク)に着いてみれば、そこは大都会でした。
しかしそこでは市民からの激しい移民差別がありました。
汚くて貧乏で病気持ちで異教徒(カトリック)で学もないアイルランド人は、歓迎できる要素がないので、アメリカ人に嫌われているのです。
現在のヨーロッパの移民問題を彷彿とさせますね。
これから、東の端のNYから西の端のカリフォルニアまでの長い旅が始まります。
果たして彼女たちは、カリフォルニアまでたどり着けるのでしょうか。
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<まとめ>
最近、「老後の生活資金が厚生年金だけでは2000~3000万円、国民年金なら5000万円不足する」と発表されて問題になっています。
サラリーマンをやっているだけでは人生が詰んでしまう国で生きる我々に残されている道は、ゴールドラッシュのような一発逆転だけなのかもしれません。
いつの時代も一発逆転の目が残されているからこそ、人は希望を失わずに生きていけるのです。
ささかやな幸せなんて、最初から目指していても手に入りません。
大きな幸せを狙って奮闘することで、その先にささやかな幸せも待っているのです。
このマンガの主人公・アメリアのように、バイタリティあふれた死に物狂いで一獲千金を狙うことは、絶望的な状況でも鬱屈した毎日を過ごさずに済む良い方法です。
堅実さを求めて小さくまとまってはいけません。
バカげた夢に生きることが希望なのです。
⇩現在1巻発売中
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