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【マンガ】『ブルーロック』1巻―エゴイズムは責任感でもある?

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『ブルーロック』金城宗幸・ノ村優介 / 講談社

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 ⇧2018年11月発売。

 また変わったサッカーマンガが誕生しました。

 

<ストライカーはエゴのかたまり>

初期のサッカーマンガは点を取った人(つまりFW(フォワード)が偉い、カッコイイというイメージで固められていました。

しかし『キャプテン翼』の登場によって、MF(ミッドフィルダー)というポジションこそ技術と知性が要求されるカッコイイ花形のポジションなのだというイメージに塗り替えられました。

現在のサッカーマンガにおいては、MFだけがすごいわけじゃないという意見が主流になっています。ちなみに『アオアシ』の主人公はSB(サイドバック)という守備ポジションを務めています。

 

このマンガによれば、サッカーの世界において一流のGK(ゴールキーパー)やDF(ディフェンダー)、MFは育てることができるけれど、ストライカーは違うそうです。

守備をしたりストライカーにパスをつなぐ役割を担う選手たちはチームプレイが求められますが、ストライカーはただもらったパスを確実に決めることが最大の仕事です。 

チームプレイはあまり求められません。

ただ自分の裁量とセンスだけで突き進んでいいし、突き進むべきなのです。

乱暴な言い方をすれば、

ストライカーが誰かにパスをすることは「自分一人では点を取れないので助けて下さい」と負けを認めたようなものなのです。

 

超一流と言われているストライカーたちはエゴイズムの塊だと著者は説きます。

彼らはチームの勝敗よりも、自分が得点できるかどうかの方が大事だと考えているからです。

味方にパスを出せば得点できそうなときでも、自分でシュートを打つような選手です。

人間的には最悪でも、それがストライカーの資質でもあるのです。

 

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<あらすじ>

 全国高校サッカー選手権大会の県大会決勝戦

高校2年生の主人公・潔 世一(いさぎ よいち)は一難高校のFWとして試合に出場していました。

 後半終了間際、彼は決定的なチャンスで味方にパスを出し、味方はシュートを外してしまいます。結果それが敵にカウンターのチャンスを与えてしまうことになり、試合に負けてしまいます。

つまり全国大会への切符を逃したのです。

 

悔し涙を流す潔でしたが、帰宅後に日本フットボール連合から 手紙を受け取ります。

そこには「あなたは強化指定選手に選出されました」と記載されていました。

手紙の案内には招集場所も書かれていて、彼はそこを訪れます。

選手権では敗退したけれど、自分を見て評価してくれていた人がいたことが嬉しかったからです。

 

会場には全国から優秀な18歳以下のストライカー300人が集められていました。

主催者の絵心甚八は、「俺は日本をW杯で優勝させるために雇われた人間だ」と自己紹介します。

その後ストライカーの原石である300人に向かって、強くなるためにもっとエゴを解放する重要性があることを説明します。

 

そして最強のストライカーを育成するために、監獄を模した寮(ブルーロック)での300人の生活が始まりました。

トレーニングと称した選別が行われて、成績が悪い者は寮から退去を命じられます。

選手たちは自分が生き残るために、徐々にエゴイズムを解放していき、他人を蹴落とすことに躊躇しなくなっていきます。

 

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 <まとめ>

 このマンガではエゴイズムの重要性を語ると同時に、日本人選手の協力プレー精神を批判してもいます。そんなものでW杯で優勝は出来ないと。

 

サッカーは本来は11人全員がFW(フォワード)で当たり前なのだと。

日本人の中に刷り込まれているポジション戦術なんていうのは、サッカーの進化の歴史で成立してきたただの役割であって、サッカーは元々は全員がストライカーであることから始まったのだと。

日本が世界一になるために最も必要なことは、11人のチームワークじゃなく、たった一人の英雄なんだと。

 

メッシ、C・ロナウド、ネイマール。

彼らのような突出した選手を止めるためにDFシステムが創造され、それを超えるためにまた新しい戦術が生まれます。

このマンガは、日本人からもそういった天才を生み出そうという物語なのです。

 

「日本人は協力プレーが得意」と書かれていますが、

得意なのではなく、エゴを丸出しにして失敗したときに、責任を取らされたり批判されたりするのを嫌がるからそういう行動になっている部分もあると思います。

つまりエゴイズムを貫くということは、失敗の責任を全部自分で受け止めるということでもあるのです。

日本では「エゴ=悪」ととらえられがちですが、リーダーシップにもつながる部分がありますし、チーム運営において必ずしも悪いことではないのかもしれません。

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