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【マンガ】『ヤオチノ乱』1巻―現代忍者たちは都会で戦う

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『ヤオチノ乱』泉仁優一 / 講談社

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 ⇧2018年11月発売。

2巻が2019年5月7日にkindle版でのみ発売になりました。

1巻の売れ行き次第で、2巻の紙バージョンのコミックも発売になるかもしれないとのことです。

 

<新人作品の紙の本版と電子書籍版>

この作品はTwitterでも話題になっていましたし、Amazonのカスタマーレビューでも星は5つに近い評価をしている人がほとんどです。

つまり人気が無いわけではなさそうです。

なぜ紙のコミックが最初から作られなかったのか謎です。

出版社はこれからはこういったリスク回避・経費削減策を増やしていくのでしょうか。

 

人気作家の作品は紙の本も刷るのに、新人作家の作品は刷らないというやり方は、業界の発展という観点からは間違っているのではないかと思います。

余裕のあるベテランではなく、余裕のない新人に負担を強いるという構造は、業界が守りに入っていて、新人を育成する意志も力もないと宣言しているようなものです。

短期的な利益にしか目がいかず、業界の未来を考えていないとも言えます。

とはいえ出版業界がピンチなのは誰もが知るところであり、生き残るのに必死なことも分かります。

作家さんにはより厳しい時代になっていきそうですね。

 

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<あらすじ>

 室町時代に登場し、歴史の陰で暗躍してきた忍者たち。

彼らは江戸時代にいなくなったといわれていますが、実は平成の世にも日本固有の諜報機関として存在し続けていました。

 

ある日、その諜報組織が若い練達者を選抜するために試験を実施します。

八百蜘(ヤオチ)一族というエリート忍者一家で生まれ育った主人公・キリネ。

彼女は選抜試験に参加することになりました。

そこで勝ち抜けばヤオチ一族の宗家に迎え入れられるが、失格になったら縁を切ることを彼女は宣告されます。

だから負けないために必死です。

 

<試験内容>

・舞台は池袋駅を中心とした半径2km圏内。(出たら失格)

・志願者は40名。(無作為に選ばれた相棒と二人一組のチーム

参加者たちはお互いに名前も顔も知らない

 ・生活費として一人5万円が支給される。

・一人ずつペンダントが渡され、それを割られたら失格。参加者のペンダントを見つけて割ると勝ち。

・初日に参加者全員が毒を注入され、4日以内に解毒剤を飲まないと死ぬ

・解毒剤は参加者のペンダント内にあり、他人のペンダントを奪って割って入手する。(自分のを割って飲むこともできるが、失格になってしまう)

 

一般人に紛れ込んだ忍者たちを探し出して倒し、解毒剤を手に入れて生き残るためのバトルロイヤルが始まりました。

 

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<まとめ>

命がけで大人数が合格に挑むのは、ハンター試験みたいです。

バトルロイヤルは展開が読めないので面白いですね。

キリネの相棒・シンヤのポンコツぶりも、作品にいい味を出しています。

 

忍者モノのマンガといえば『NARUTO(ナルト)』(岸本斉史)ですが、

この『ヤオチノ乱』では、ナルトのように火遁の術やチャクラなんていう不思議パワーは登場しません。

道具や武器は、現代社会で身の回りにあるもののみです。

吹き矢や催涙スプレーの作り方は、このマンガを読めば誰でも実行できます。

 ネットカフェ内での敵チームとの騙し合いは緊張感があって面白いです。

 

同じ現代社会の忍者モノなら『アンダーニンジャ』(花沢健吾) がありますが、

『ヤオチノ乱』との大きな違いはシリアス度でしょう。

 前者はバトルするわけでもなく、半分ふざけているかのようなギャグが散りばめてあるのに対し、後者はシンヤのドジ以外でふざけているシーンはありません。

逆に絵は、前者はひたすらリアルに近づけようとして細密化を極めているのに対し、後者はキャラクターにデフォルメが施されており、可愛らしさがあります。

それぞれのギャップが面白いですね。 

 

同じ題材で似たような設定(現代社会まで忍者は存在し、スパイ活動していること)なのに、全く違った作品になっています。

読み比べてみると、両者それぞれに個性を持たせるための戦略が取られていることが分かります。

  

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