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【マンガ】『左ききのエレン』1-3巻―天才と凡人の戦い

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

  『左ききのエレン』nifuni かっぴー / 集英社

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 ⇧2017年12月発売。

 

<天才と凡人>

世の中にあるマンガの9割は、「天才」か「その素質がある人間」が主人公です。

だからストーリーにも王道パターンがあります。

天才がその独創性(個性)ゆえに、周囲とうまくいかずに苦しんだり悩んだりしながら、いつしか皆に認められていくものや、

最初は下手くそだったのに、環境が与えられたら才能が開花して、周囲から注目される存在へと変わっていくものが多いです。

 

別にそれでいいと思います。

ありえない話を作るなというつまらない批判がありますが、それは的外れです。

マンガは夢を見せるものであるし、多くの人間が自分は特別な存在だと思いたがっているので、読者の気持ちを後押しするためには、カッコイイ主人公を活躍させる必要があるからです。

 

一方で、天才ではない凡人が主人公のマンガも存在します。

こちらは「主人公に憧れる系」ではなく、「主人公に共感する系」です。

何の取りえもないわけではないけれど、突出した何かを持っているわけでもない人間が、努力や工夫で問題を解決するパターンです。

個性的すぎる天才の生き様よりも、むしろこちらの方が参考になることが多いです。

どちらにも名作がたくさんあります。

 

この『左利きのエレン』は「天才に憧れる凡人」が主人公の「共感系」マンガです。

冒頭のページに書かれている

「天才になれなかった全ての人へ」というメッセージが胸に刺さります。

 

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<あらすじ>

主人公・朝倉光一は自分を天才だと信じていました。

デザイナーに憧れ、高校では美術部に在籍しています。

ある日、街の美術館の裏の壁にラクガキが描かれるという事件が起きました。

どんな絵が描かれたのか友達と見に行った彼は衝撃を受けます。

自分をはるかに上回る天才が存在し、しかもそれが同じ学校の同級生(山岸エレン)だったことが判明したからです。

彼はエレンをライバルだと言いますが、下手すぎるのでエレンは相手にしません。 

 

10年後、彼は広告デザイナーになって働いていました。

美大受験にも現役合格し、夢だったデザイナーになったはずなのに、大した実績もなく下っ端根性が抜けきらず、後輩にもナメられる始末です。

元気はあるけれど立派なのは口だけで、カッコつけたがり、いい仕事をしていません。

 全力で頑張ってはいるけれど、要領が悪く、結果が出せません。

 

頼りにしていた上司は会社を辞めて独立し、後輩は別のチームに引き抜かれて、スパルタ上司の元でこき使われることになってしまいました。

 

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<凡人が化けるとき>

理想が無いよりは、あった方がいいです。

元気も無いよりは、あった方がマシです。

しかしそれだけで良い仕事が出来るわけではありません。

デカい事を言うくせに実力も実績もない奴はウザがられます。

それなら黙っていた方がまだマシです。

 

 マンガ『封神演義』(藤崎竜)での聞仲の名台詞を思い出しました。

理想を語るにはそれに見合う力が必要だ。貴様らにはそれがない」

 

 このマンガの主人公・光一はまさにそれでした。

自分が特別ですごい奴だとまだどこかで信じていて、理想論を周りに説くくせに、結局仕事ではほとんど役に立ちません。

現実にいたら嫌われたり鬱陶しがられるキャラクターでしょう。

彼の痛々しい姿に共感することはあっても、憧れる人はまずいないのではないでしょうか。

 

そんな彼には、元気のほかにも長所があります。

すごいものを見たら、それをすごいと評価できる素直さです。

世の中には嫉妬やうぬぼれによって、すごいものをすごいと思えない人もいます。

 

すごいものをすごいと思える素直さがあれば、実力は自然と蓄えられていき、いつか頭角を現すと思います。

よほどの天才でもない限り、人間の能力にそこまでの差はないからです。

天才という幻想を夢見ることがなくなったときに初めて、人は真の実力が発揮されるのかもしれません。

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