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【マンガ】『チェンジザワールド』1巻―殺人鬼と身体が入れ替わる!

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『チェンジザワールド 今日から殺人鬼』神崎裕也 / 新潮社

 ⇧2018年10月発売。

3巻が2019年8月9日発売予定です。

 

<入れ替わりもの>

映画『君の名は』をはじめとして、多くの漫画、小説、映像作品の中で人格が他人の身体と入れ替わる「入れ替わりもの」というジャンルがあります。

ほとんどは好きな異性(気になる相手)だったり、経済力や容姿や地位が高スペックな人物と主人公が入れ替わります。

要は、多少不便はあるけど、ちょっと嬉しくて楽しい人物としか入れ替わらないということです。

「絶対にこんな奴と入れ替わりたくない」と思うような人物と入れ替わることは、まずありません。

おそらく読者にも不快感を抱かせる結果になるからでしょう。

 

この漫画は、その中間レベルの入れ替わりものです。

表面上は入れ替わりたいと思えるほどの高スペックの人物なのですが、趣味がイカれているので絶対に入れ替わりたくないというパターンです。

具体的にいえば、経済力や容姿や社会的地位は申し分なしなのに連続殺人を繰り返しており、自宅の地下室にバラバラ死体が保管されている人物と入れ替わるのです。

 サイコパスなら平然としていられるのかもしれませんが、一般人がこんな状況に突然放り込まれたらまともに日常生活を営めません。

 

 一刻も早く自分の身体に戻りたいところですが、自分の身体を見つけるということは連続殺人犯と対峙するということです。

しかも殺人犯だと知ってしまったことが相手にバレているのです。

確実に口封じされると予想されます。

怖いので会いたくないと考えるのが普通です。

見つけたいのに会いたくないというアンビバレントな状況です。

「入れ替わりもの」では斬新な設定といえます。

 

⇩『君の名は』・・こういう青春ものとは真逆の作品です。

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<あらすじ>

日雇い労働をこなしながらホームレス生活をしている主人公の青年・斎藤唯一(ゆいち) 。

底辺生活に疲れた彼は、自分の人生に絶望していました。

大晦日に彼は自殺するために残り少ないお金を全部使って、バスで山奥に向かいました。

バスを降りてしばらく歩くと廃ビルがあり、自殺場所を求めてその中に入ります。

持参したロープで首吊り用の輪っかを作り終え、さあ死のうかという時、彼は同じ部屋で倒れている男を発見します。

無事かどうかを確認するために近づくと、男の側には拳銃が落ちていました。

その直後、背後から別の男がやってきて唯一に銃口を向けてきました。

唯一はとっさに拾った銃を相手に向け、つい発泡してしまいます。

同時に相手も発泡しており、銃弾が衝突した瞬間強い光が輝き、二人は気絶してしまいます。

 

その後、病院のベッドで目覚めた唯一は、鏡を見て驚きました。

自分の顔ではない人物が鏡の前にいたからです。

彼の見舞いに来た者達は、彼のことを「光宗」と呼びます。

話を聞くうちに、どうやら唯一と光宗の身体が入れ替わったことが分かってきます。

 

光宗は高身長の超絶イケメンで、職業は警察官であり、成績優秀で皆から慕われており、お金持ちで豪邸に住んでいるという高スペックな人物でした。

最初はどうしようもない自分が最高の容姿と社会的地位を手に入れたことに喜んでいた唯一でしたが、次第に光宗が出世のためには手段を選ばない野心家だったことが分かって来て驚きます。

 

唯一は家に帰ったら豪邸の探検を始めました。

地下室もあることが分かり、彼はワクワクしながらそこへ向かいました。

そして、彼はそこで冷凍保存されたバラバラ死体をいくつも発見してしまい、腰を抜かします。

なんと光宗の裏の顔は、シリアルキラー(猟奇殺人犯)だったのです。

 

その直後、唯一のケータイに電話がかかってきます。

相手は唯一の身体に入れ替わった光宗でした。

地下室を見たことを確認してくる光宗に唯一は命乞いをしますが、必ず殺すと宣言されてしまいます。

初めはビビりまくっていた唯一でしたが、光宗に会わないことには元に戻れないので、勇気を出して光宗の収容されている病院へ向かいました。 

 

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<まとめ>

 できれば入れ替わりたくない奴と身体が入れ替わったら、人はどうするのでしょうか。

すぐに元に戻ろうとするでしょう。

しかしそれがシリアルキラーだった場合、会いに行けば殺されます。

二度と会いたくない人間のNo.1でしょう。

「会いたいけど会いたくない」というフレーズは恋愛ものならロマンチックに聞こえますが、この漫画は別の意味で切実です。

「入れ替わりもの」の新しい可能性を開いた作品です。

 

 『君の名は』の対極にあるような「入れ替わりもの」も面白いですよ。

 

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