【マンガ】『天国大魔境』2巻―謎を想像し推理する楽しさ
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紙の本も読みなよ / A-key-Hit
『天国大魔境』石黒正数 / 講談社
⇧2019年3月22日発売!!
8ヶ月ぶりの新刊です。
(おそらくこれ以降も7.8ヶ月に1冊のペースでコミックが出るのでしょう。
『それ町』のときと同じですね。)
ちなみに『このマンガがすごい!2019』で第1位を獲得しました。
<舞台設定>
2024年に何らかの天災が起こり、全国に病気が蔓延しました。
それから10年後、地球(日本?)にはわずかな人々が生き残っていました。
彼らは各地に小さなコミュニティを形成して暮らしていました。
どこの街も崩れかけの廃墟になっており、薬や医者も少ないので病気やケガを負うことは命取りになりかねません。
天災によって文明が崩壊してしまった街には、同時に「人食い」や「ヒルコ」と呼ばれる怪物が出没するようになりました。
「ヒルコ」には空を飛ぶものや、水を泳ぐものなど種類が色々います。
物理的にダメージを与えることもできますが、基本的に不死身なので、人間は彼らにほとんどなす術がありません。
人々は「ヒルコ」に遭遇しても避けるように生活しています。
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<あらすじ>
「天国」と呼ばれる場所を探して旅をする少年・マル(15歳)。
彼は案内人兼用心棒として、便利屋を営む女性・キルコ(18-20歳)を雇います。
マルには直接触れることで「ヒルコ」を絶命させる謎の特技があります。
キルコは充電式で4発しか撃てない強力な光線銃を持っています。
旅の途中で彼らは「ヒルコ」に遭遇し、退治していきます。
キルコは用心棒としてマルに付いてきていますが、人探しの目的もありました。
ある医者とかつて所属していたコミュニティのリーダーです。
彼らを探している理由をマルに語ります。
その話の中で、キルコは外見は女性ですが、実は弟の脳を移植された人間だということが判明しました。知らぬ間にそんな手術をされた理由を問いただしたかったのです。
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一方、ある閉鎖された学園施設では、少数の大人と子どもたちが衛生的に管理された環境下で快適に暮らしていました。
そこでは勉強を教える教室も存在しています。
ある日、少年・トキオ(14歳)はクラスメートのミミヒメから外の世界から迎えがくることを予言されます。
これまで外の荒廃した世界について考えもしなかった彼は、次第に学園長をはじめとした大人たちが何かを隠していることに気付きます。
友人のククと一緒に、「子どもたちは立入り禁止」とされているエリアにこっそり侵入し、哺育ボックスに入れられた複数体の怪物の赤ちゃんを発見してしまいました。
マルの旅する外界と、トキオの暮らしている閉鎖学園での様子が交互に描かれていきます。
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<大長編の予感>
ちょっとは1巻での伏線回収が行われましたが、まだまだ新しい伏線を張っていってる感じです。
徐々に世界の謎が明かされていってますが、根本的なことは何も判明していません。
(天災とは一体何だったのか?マルの正体は?「ヒルコ」の正体は?
「天国」とは何を指す?謎の病気の正体は?学園の目的は?)
まだ序章の段階といった印象です。
長いプロローグともとれますが、冗長さを感じさせません。
テンポがいいですし、展開も次々変わるので読者を飽きさせません。
キレイで安定した、どこか懐かしさも感じさせる個性的な絵柄。
登場人物が多いのに見事に描き分けているキャラクター性。
バトル、SF、ミステリー、恋愛、コメディ、あらゆる要素を詰め込んだ、
対象読者に年齢性別を問わない万人向けの作品です。
最低でも10~20巻くらいの長編マンガになりそうなスケールの大きさです。
僕は石黒正数作品の信奉者なので、むしろ望むところです。
SFやミステリーを描く手法にはすでに定評のある著者なので、伏線回収がなされないことは考えにくいので安心しているのですが、それがいつになるのか気が遠くなりもします。
『名探偵コナン』のように長編ミステリーマンガには、張られた伏線の謎に対して、多くの読者が競うように「ああでもない、こうでもない」と推理し合うという楽しみ方があります。
映画や小説のようにすぐに謎が判明しないからこそ、作品に対する熱が冷めないのかもしれませんね。
(3巻は2019年秋に発売予定です。)
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