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【マンガ】『ブルーピリオド』(4巻)―絵を描く難しさ

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『ブルーピリオド』山口つばさ / 講談社

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 ⇧『このマンガがすごい!2019』第4位。

最新刊の4巻は2019年2月22日発売。

超アツい美大受験マンガです!

 

<3巻までのあらすじ>

適当に不良をやりつつも、家ではしっかり勉強して成績優秀な主人公・矢口八虎。

順風満帆だった高校生活も2年目にさしかかる頃、絵を描く楽しさに目覚めます。

これまでは無難な将来設計を予定していましたが、

悩んだ末に、一転して志望大学も東京藝大一本に絞るという方針に変更します。

 

 美術部だけでなく予備校にも通い、親も説得して応援してもらえるようになりました。

 オープンキャンパスにも行って、芸大の雰囲気を感じておくことも忘れません。

予備校では油絵科の講師と何度も面談を重ね、今年の受験での現役合格に向けてテンションを上げていきます。

彼は他人よりも絵を描く量をこなすことで、劇的に技術を向上させ、ノウハウやコツを身に着けていきます。

 

 そして受験本番の一次試験まで残り1ヶ月となりました。

 

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 <4巻のあらすじ>

受験勉強も佳境に差し掛かり、ライバルたちのメンタルもギリギリになってきます。

睡眠不足と摂食障害で倒れてしまう者。

浪人生の余裕のなさを目にすることで、自分はまだ大丈夫なんだと確認して心の平穏を保とうとする者。

 

矢虎はそれなりに絵が上手くなったとはいえ、ライバルたちと比較すればまだまだ技術不足、表現力不足が否めません。

現役生は時間が圧倒的に足りないことに、受験目前になって焦りを感じていました。

 

彼は楽しんで絵を描いていた頃の感覚を思い出せず、いつしか絵を描くことが怖くなってきます。

そしてついに、一次試験開始日になりました。

課題は「自画像」。

果たして矢虎は現役合格できるのでしょうか?

 

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<絵を描く難しさ>

矢虎には絵を描く上で大きな欠点があることを、予備校の講師は見抜いていました。

彼のコミュニケーション能力の高さから来る、空気を読んでしまう力です。

相手の出方や意図に合わせていなす、受動的な対応力ともいえます。

日常生活においてその能力は、教師からもクラスメートからも気に入られ、人間関係を円滑にするという点ではプラスに働いていましたが、芸大受験においては弱点になってしまうのです。

 

講師に矢虎が不足しているものを指摘されます。

「自分勝手力」と「楽しむ力」が足りないと。

課題を自分の都合のいいように解釈する力、能動的な対応力ともいえます。

 

これまで矢虎は、出題者の意図を読んだり、自分の技術的に苦手な部分をどうしようかを考えながら予備校での課題に取り組んできました。

講師に「マジメだね~」と半ば感心され、半ば呆れられます。

そしてさらにこう言われます。

 

「マジメさに価値があるのは義務教育までよ」

 

とはいえ、今までそのマジメさとコミュニケーション能力の高さで上手く生きてきた彼にとって、自分の意志を貫いて、好きなように描くということは恐怖があまりにも大きく、非常に難しいことだったのです。

 

絵を描くことは、初めは誰もが好きなように描いていたのに、

技術が上がってくると自分の絵を誰かに認めてもらいたくなります。

けれど自分の好きなようにだけ描いていては、誰にも共感してもらえない可能性が高くなります。

だから観る者を想定して、多少気に入られるように描いてしまいがちです。

商業的な作品なら、それもまた正解の一つでしょう。

 

しかし芸大受験においては、絵の専門家たちがそれを評価するわけで、

受験生のそんな浅はかな考えはすぐに見抜かれてしまいます。

 

受験生の絵描きたちは、自分の好きなように描くイメージと、他人に受け入れてもらえる(理解してもらえる)絵のイメージの間を絶えず揺れ動きながら、自分の中でバランスをとって作品を生み出さないといけないんですね。

 

しかも試験本番は、多くのライバルがいる緊張感が張りつめた空間の中で、それを実行しないといけないのです。

いつもと違う空気の中で、良いインスピレーションが閃くのか甚だ疑問です。

死ぬほど難しそうですね。

 

このマンガを読んでいると、受験生時代を思い出します。

受験が終われば、自分の人生がかかった緊張感は中々味わうことがありません。

このヒリついた緊迫感!

マンガだったら楽しめるのですが・・・(;^_^A

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