【マンガ】『はしっこアンサンブル』(1巻)ー声にコンプレックスをもつ人あるある
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『はしっこアンサンブル』木尾士目 / 講談社
工業高校に入り、人と話さなくてもいい仕事に就きたいと思っている主人公・藤吉。
彼は声にコンプレックスがあり、あまりに低音なことに悩んでいた。
できるだけ話さないようにして過ごしてきたから、声帯の筋肉が衰えて声の出し方がきちんと出来なくなって声が枯れ気味になってしまっていた。
もう全てに共感します。
自分と全く同じだからです。
自分の声の低音が嫌で、しゃべらなくなり、声帯を使わないからさらに筋肉が衰えて、ますます変な枯れた声になっていくという負のスパイラル。
学校の合唱コンクールには口パクで参加したというのも主人公と同じでした。
とにかく歌いたくないし、自分の声が皆の合唱の中に混じるのが恥ずかしくて仕方なかった。めちゃくちゃ小声で歌うので限界でした。
そして合唱コンクールでクラスが金賞を取ってしまうのも主人公と同じでした。
皆は死ぬほど喜んでいたけれど、自分は何も貢献していないので疎外感を味わう。
仕方のないことだけれど、毎年あるコンクールの時期がすごく嫌だったことを覚えています。
低い声がコンプレックスの藤吉は、彼の声が必要だと言ってくれる変人合唱部の木村と出会う。
木村は藤吉に、ちゃんと声がでるように発声法と発声のための理屈を教える。
藤吉は次巻以降、合唱部の活動で自分の声がコンプレックスだったことから救われることになるのでしょう。
それは一人ではかなわなかったこと。
出会いって大事ですね。
コンプレックスは一人だけなら生まれないものですが、社会で生きていく中では必ず生まれてしまうものです。
大人になれば「もうどうでもいいや」と割り切れることでも、多感な学生時代においては中々そんな強いメンタルは持てません。
コンプレックスを持ってしまうのは友達からという現実もありますが、コンプレックスから抜け出す手助けをしてくれるのもまた友達のおかげだったりします。
合唱という未知の世界に引っ張り込んでくれた友人を持てた藤吉は幸せ者ですね。
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