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【マンガ】『虹色のトロツキー』(1巻)ー超絶絵師による冒険と政治的陰謀

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『虹色のトロツキー』安彦良和 / 潮出版

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全8巻。月刊コミックトム連載。

このマンガ雑誌は聞いたことありますが、実物を見たことはありません。

奥付を見ると、1990-1991年号に収録されたらしいので30年程前の作品です。

 

著者の安彦良和氏といえば、「ガンダムのキャラデザの人」という知識しかありませんでした。

ひょんなことからこの作品名を知り、読んでみようと思ってAmazonで検索したら結構な値段だったので、ダメ元で近所の図書館を調べてみたらなんと全巻置いてるそうです!初めて近所の図書館を「すげぇ!」と思いました。サンクス。

 

舞台は昭和13(1938)年の満州。(満州事変後。)

建国大学にて入学一期生の特別編入生として、主人公のウムボルトが編入してくるところから物語は始まる。

彼はモンゴル人と日本人のハーフで、実の父親のことをよく知らない。

学校で生活していく中で、父とトロツキーに何らかの関りがあったことが分かる。

自分のルーツを知るという縦軸と、東条英機と石原莞爾の政治的争いに巻き込まれていくという陰謀を横軸とした壮大な物語が展開される。

 

東条英機や石原莞爾も伝説的な巨人として描いているのではなく、泥臭い政治家として描かれているのでリアリティがあって作品に好感が持てます。

今も昔も、政治家や軍人たちは同じような権力争いをしていたんだということ。

それに巻き込まれて苦しい思いをするのは、いつだって何も知らない一部の大衆だということ。

 

時代考証やストーリーの壮大さもさることながら、作画技術の高さに驚愕しました。

キャラクターはもちろん、背景も汽車や車といった乗り物もすべてが上手い。

効果線、カメラワーク、影のつけ方、服のシワ、全部が上手い。

天才絵師です。

1コマ1コマの絵の上手さにうっとりします。

Amazonで値段がちょっと高いと思ってしまった自分がバカでした。

これは1冊1500円でも惜しくない。手元に置いておきたい作品です。

Amazonの試し読みで見ても、その迫力は伝わってきません。

紙で読んで見て、初めてその恐るべき迫力と上手さが理解できました。

このブログタイトル通り「紙の本を読みなよ」です。

デジタルデータだと気が付かないが、紙に描かれているだけで多くのことに気付くことができます。なぜでしょうか?

人間の眼の構造や紙に触れる感覚が何か関係しているのでしょうか。

 

図書館のなので返却しなきゃいけないのがつらい。

早々に全巻購入しようと思います。

 

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