【マンガ】『三つ目がとおる』(1巻)ー元祖・中2病?
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『三つ目がとおる』手塚治虫 / 講談社漫画文庫
恩田陸の『メガロマニア』で紹介されていたので読んでみました。
手塚治虫といえば『ブラック・ジャック』や『火の鳥』、『ブッダ』など数えきれないほど名作がありますが、『三つ目がとおる』は読んだことがありませんでした。
週刊少年マガジン連載。
ザ・少年マンガ。難しいことは描かれていません。
連載当時はオカルトブームだったそうで、時流に乗って超古代文明ネタをもとにした伝奇ホラーミステリーになっています。
主人公・写楽は普段は額に絆創膏を貼っていて、気も弱くイジメられて知能も低めな人格で生活している。しかし絆創膏を剥がせば額に第3の眼(!)が現れる。
強気な性格になり、知能は劇的に上がり、古代文明の文字が読めてしまう。
まさに中二病。
雑誌「月刊ムー」を読んでいるかのような気分になりました。
現存する遺跡をもとに手塚治虫がその意味や用途の独自解釈を加えているので、小学校低学年くらいまでなら今でもワクワクしながら読めるのではないでしょうか。
マセた小学生なら「リアリティがないよ」とでも言いそうですが、
もう少し深く読めば、著者の毒や絶望がエンターテイメントの隠し味として時々ピリッと紛れ込んでいることに気付きます。
戦争経験者ならば、我々には想像できないほどの絶望感や、人類や文明に対する諦念を持っていて当然だと思います。もちろん完全に絶望しているわけではないから、あんなにも精力的に多くの作品を残されたわけですが。
開眼したときにいつも持っている(召喚する)槍は、『うしおととら』の「獣の槍」を思い出しました。
槍を持つ少年ってのは何かカッコイイですよね。
シルエットも様になる。
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