【小説・歴史】『命もいらず 名もいらず』―シンプルに生きることが一番強い
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『命もいらず 名もいらず』山本兼一 / NHK出版
僕は世界史はもちろんのこと、日本史ですら知識がほどんどありません。
山岡鉄舟のことも「名前は聞いたことがあるかな」程度。
タイトルがカッチョイイという理由だけで読んでみようと思いましたよ。
幕末から明治に生きた山岡鉄舟の話です。
読後にWikipediaで調べたところ、剣・禅・書道の達人であり、思想家としても有名なんですね。
西郷隆盛に「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない」と言わしめたそうです。
そこからこの小説のタイトルがつけられたんですね。
『キングダム』では主人公・信は武功を上げ、天下に名を轟かせることを目標とし戦争に身を投じています。
『ONE PIECE』では富・名声・力、この世の全てを手に入れた男の残した宝を巡って、皆が争奪ゲームに参加しています。
古来より、少年にしろ青年中年にしろ、自分の名を世に知らしめたいという願望を少なからず大抵の男は持っているものです。
しかし、山岡鉄舟はそれを否定します。
そういったことにとらわれているから、自分の器量・人格を高めることができないのだと。
名も、命も求めない生き方こそが、最も美しく強いのだと。
マンガを読んでいるときは楽しいのだけれど、最近の僕の考えとしては山岡鉄舟の見解に賛同します。
しかしこれは悟りの境地ともいえるストイックさが求められる。
ヘラヘラ、フラフラした自分にそれが果たして実践できるのか。
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